2019 Fiscal Year Annual Research Report
作物栽培技術学習のための多元センシングに基づく作物栽培知識マップの形成
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18H04117
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
谷口 倫一郎 九州大学, システム情報科学研究院, 教授 (20136550)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 政寛 九州大学, 基幹教育院, 准教授 (10466831)
有田 大作 長崎県立大学, 情報システム学部, 教授 (70304756)
岡安 崇史 九州大学, 農学研究院, 准教授 (70346831)
島田 敬士 九州大学, システム情報科学研究院, 教授 (80452811)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 農業ICT / 学習支援 / 学習日誌の分析 / 植物画像の解析 / 知識マップ |
Outline of Annual Research Achievements |
2019年度(および繰り越した2020年度)の研究実績は以下の通りである。 ・圃場環境からのセンシング情報を収集し、可視化するためのアプリケーションの開発を行った。当該アプリケーションを学習支援システムと連携させ、農業実習で利用できるようにした。また、農作物栽培学習状況を把握するために、学習日誌の投稿・分析システムを開発した。 ・詳細な圃場状況を観察するために低コストカメラを圃場に設置し,植物の生育状況を毎時間撮影する仕組みも構築し、モバイルWiFiを通じて問題無く画像転送が行えることを確認した.植物生育画像の講義内での活用や設置したカメラの保守管理などを行う予定であったが,新型コロナウイルスの発生ならびに感染拡大防止のため,高校への立ち入りや教員との接触が大きく制限されてしまったため,2月以降は十分な活動が行えなかった。2020年度に入っても新型コロナウイルスの感染拡大防止の関係で高校での活動ができなかったため,九州大学構内で植物生育画像の計測と利用に関する研究を新たに開始した.まず,Structure from Motionを用いて栽培中のトマトの3次元骨格情報の計測を行い,植物の3次元可視化モデルとしての精度を評価した. ・栽培知識マップにおける栽培手順の記述に向けて、機能共鳴分析手法を用いた農作物栽培の手順のモデル化について検討を行った。機能共鳴分析手法は、レジリエンスエンジニアリングにおいて、様々な要素が相互に影響を与えるような状況下においてどのような工程を経て望ましい結果に至るのかを分析するためのにおける安全分析の手法である。また、作物栽培における作業や作物の状態を記録し、学習者間で比較することでその知識習得、その意識喚起に寄与する授業デザインを検討した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究実績の概要にも述べたように、①圃場センシング・可視化システムの開発、②学習支援に向けた学習日誌の分析手法の開発、③植物生育状況を観察するための画像解析システム、④栽培知識マップの構成法などに関して成果が得られており、基本的な枠組については概ね順調に進んでいると考えられる。ただし、令和2年2月、新型コロナ感染症の感染が始まり、研究協力校における実証実験がストップしていたため、教育現場での評価などが持ち越しとなっている。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度の本来の研究計画では、令和2年8月までに、作物栽培知識マップツールの改善、研究協力校での学習分析に関する実験を行い、令和3年3月までに、研究協力校での栽培手順のセンシング実験、栽培知識マップを基にした教授法の実現、実験結果等の評価、研究成果のとりまとめ等を行う予定であった。基本的な枠組はほぼできあがっているものの、令和2年度の新型コロナ感染症の感染拡大にともない、研究協力校での実験が実施できない状況が続いたため、令和3年度への繰り越しを行い、令和3年度も引き続き研究を進めることにしている。
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Research Products
(5 results)