2021 Fiscal Year Annual Research Report
地球生態系と太陽を繋ぐ新しい光エネルギーフローモデルの創出
Project/Area Number |
18H04136
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
吉澤 晋 東京大学, 大学院新領域創成科学研究科, 准教授 (00553108)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩崎 渉 東京大学, 大学院新領域創成科学研究科, 教授 (50545019)
|
Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
|
Keywords | 海洋微生物 / 微生物生態 / ロドプシン / メタゲノム |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、地球規模エネルギーフローを理解する上で重要な“ロドプシンを基軸とする新しい光エネルギーフローモデルの創出”を最終目的としている。2021年度はこれまで継続して行ってきた機能未知ロドプシン遺伝子配列の網羅的探索を発展させ、海洋におけるロドプシン遺伝子の分布を大規模に可視化し、ロドプシン分子系統と紐づけることで、ロドプシンが受け取る光エネルギー量の推定を試みた。 1. ロドプシン系統樹の作成:メタゲノムから再構築したMAG及び機能既知ロドプシン配列を用いて、ロドプシンの系統樹を作成した。ロドプシン遺伝子は非常に多様であり、アミノ酸配列情報から機能予測することが難しい。そこで本研究では大規模かつ正確なロドプシン系統樹を作成し、アミノ酸配列情報からそのロドプシンがどのクレードに含まれるのかを可視化できるデータベースを作成した。本データベースを使うことで、ロドプシン配列を大規模に分類することが可能になった。 2. 海洋環境におけるロドプシン分布の可視化:課題1で作成したデータベースを使うことで、海洋環境におけるロドプシンの分布のマッピングを行った。本解析から、特定の機能をもつロドプシンが局所的に存在する海域の存在が明らかになった。このことは、ロドプシン機能と環境パラメータ(光、塩分、pHなど)には密接な関係があることを示している。 3. 海洋微生物の細胞内色素解析:これまでの研究で、特定の海洋微生物はレチナール以外のカロテノイド色素を持つことが分かった。それらのカロテノイドがロドプシンの補助色素として働く可能性を調べた。その結果、海洋微生物の作る特定のカロテノイドがロドプシンに結合する可能性が示唆された。 4. 光エネルギー量の推定:これまでの研究から、海洋に分布するロドプシン量の推定を行い、ロドプシンによる光受容がどの程度の炭素消費を補えるのかを、モデル解析を用いて調べた。
|
Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(5 results)
-
[Journal Article] Conformational alterations in unidirectional ion transport of a light-driven chloride pump revealed using X-ray free electron lasers2022
Author(s)
T Hosaka, T Nomura, M Kubo, T Nakane, L Fangjia, S Sekine, T Ito, K Murayama, K Ihara, H Ehara, K Kashiwagi, K Katsura, R Akasaka, T Hisano, T Tanaka, R Tanaka, T Arima, A Yamashita, M Sugahara, H Naitow, Y Matsuura, S Yoshizawa, K Tono, S Owada, O Nureki, T Kimura-Someya, S Iwata, E Nango, M Shirouzu
-
Journal Title
Proceedings of the National Academy of Sciences
Volume: 119
Pages: -
DOI
Peer Reviewed / Open Access
-
-
-
-