2022 Fiscal Year Annual Research Report
Creative research and development of incoherent nonlinear photoswitchable molecules
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18H05263
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Research Institution | Aoyama Gakuin University |
Principal Investigator |
阿部 二朗 青山学院大学, 理工学部, 教授 (70211703)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 洋一 立命館大学, 生命科学部, 准教授 (10722796)
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Project Period (FY) |
2018-06-11 – 2023-03-31
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Keywords | フォトクロミズム / 光化学 / 非線形応答 / 電子状態 |
Outline of Annual Research Achievements |
(1)可視光と近赤外光を用いて相互完全光スイッチできるフォトクロミック分子の創製 ビナフチル架橋型イミダゾール二量体(BN-ImD)は赤色の最安定異性体5MRに可視光を照射すると、無色の6MRへ異性化する逆フォトクロミズムを示す。6MRと5MRの紫外光領域の吸収スペクトルは重なりが大きいため、6MRだけを選択的に5MRに光異性化させることは困難である。架橋部位の一方のナフタレン環をペリレン環に、他方をベンゼン環に置換したPhPe-ImDを開発した。PhPe-ImDはPP-5MRの発色団であるジアザフルベン骨格のπ共役が拡張し、近赤外光に応答する逆フォトクロミズムを示す。また、PP-6MRは吸収帯が400~500 nmまで長波長化したため、吸収帯がPP-5MRと分離し、660 nmと470 nmの光照射によって双方向高選択的な完全光スイッチが達成された。 (2)可視光による選択励起が可能で紫外光に非線形応答するフォトクロミック分子の創製 BN-ImDを基盤として架橋部位にピレンとナフタレンを導入したNPy-ImDを合成し、フォトクロミック特性を評価した。NPy-ImDは架橋部位の非対称性によって発色団であるジアザフルベン骨格の異なる2種類の着色体(5MR-R, 5MR-B)と無色体(6MR)、ビラジカル(BR)の4種類の異性体が関与する逆フォトクロミズムを示す。5MR-Rと5MR-Bの可視光領域の吸収は150 nm以上離れており、スペクトルの重なりも小さいため、それぞれを青色光と赤色光で波長選択的に励起できる。加えて、励起光強度に依存した非線形光応答を示し、ナノ秒レーザーパルスによる紫外光照射によってBRを経由した二光子反応で特異的に5MR-Bが生成する。このように、NPy-ImDは光照射条件を制御することで4種類の異性体間を相互変換できる逆フォトクロミック化合物である。
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Research Progress Status |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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