2022 Fiscal Year Annual Research Report
Biochemical approaches to understanding the reaction platforms of the piRNA pathway
Project/Area Number |
18H05271
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
泊 幸秀 東京大学, 定量生命科学研究所, 教授 (90447368)
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Project Period (FY) |
2018-06-11 – 2023-03-31
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Keywords | piRNA / PIWI-interacting RNA / 反応場 |
Outline of Annual Research Achievements |
米国の2研究室と共同で、PIWIタンパク質の標的切断活性を大きく加速させる新たな補助因子としてGTSF1を同定した。GTSF1は、PIWIタンパク質に結合するタンデムCHHC型のZnフィンガータンパク質である。生化学的な解析から、GTSF1によるpiRNA標的切断活性の加速には、1) GTSF1とRNAが直接結合すること、2) GTSF1とPIWIタンパク質が直接結合することの両方が必要であることが明らかとなった。標的RNAを認識したPIWIタンパク質/piRNA複合体は、そのままでは標的を切断できない状態をとっているが (pre-catalytic state)、GTSF1がその状態に結合することによって、PIWIタンパク質が標的切断触媒活性を持つ状態 (catalytic state)への構造変化を促進していると考えられる。興味深いことに、GTSF1は、多くの種において複数のパラログが存在する。例えばマウスにはGTSF1、GTSF1L、GTSF2の3つ、カイコにはGtsf1とGtsf1-like (Gtsf1L)の2つが存在する。我々は、生化学的アプローチと生物情報学的アプローチを組み合わせることによって、カイコのGtsf1がSiwiによる標的RNA切断を、そしてGtsf1LがBmAgo3による標的RNA切断を、それぞれ直交的・特異的に加速させることによって、効率の良いピンポンサイクルを達成していることを見いだした (RNA 2022)。これら一連のGTSF1に関する発見は、piRNA研究分野における「究極の目標」とも言えるピンポンサイクルの試験管内完全再構成に向けた大きな足がかりとなるものである。
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Research Progress Status |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(12 results)