2022 Fiscal Year Annual Research Report
Sulfur-mediated energy metabolism, sulfur respiration: Its discovery and physiological functions
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18H05277
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
赤池 孝章 東北大学, 医学系研究科, 教授 (20231798)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
本橋 ほづみ 東北大学, 医学系研究科, 教授 (00282351)
西田 基宏 大学共同利用機関法人自然科学研究機構(新分野創成センター、アストロバイオロジーセンター、生命創成探究, 生命創成探究センター, 教授 (90342641)
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Project Period (FY) |
2018-06-11 – 2023-03-31
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Keywords | イオウ呼吸 / システインパースルフィド / イオウメタボローム / エネルギー代謝 / ミトコンドリア機能 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、根本的な生命のしくみでありながら、いまだに未知のエネルギー代謝であるイオウ呼吸の全容を解明することで、人類の健康、疾病および寿命のコントロールを可能にする生命科学のセントラルドクマの創成に挑む。これまでに、我々が開発した高感度タンデム質量分析計(LC-MS/MS)による各種イオウ化合物の検出・同定システムにより、システインパースルフィドをはじめとする活性イオウ分子種が大腸菌から哺乳類に至るまで生物種横断的に生成され、タンパク質翻訳に共役した新規ポリスルフィド生成系としてシステインtRNA合成酵素(CARS)を同定した。本年度は、ミトコンドリア型のCARS2の産生するパースルフィドを電子受容体にした電子伝達系と、イオウ代謝酵素SQR (sulfide:quinone oxidoreductase)を介するプロトン供与によるミトコンドリア膜電位形成が確認された。加えて、真核生物モデルである出芽酵母を用いてパースルフィドによる生理機能解析を行なった結果、CARS変異株(選択的イオウ代謝不全株:タンパク質翻訳は正常)は野生株に比べて、細胞内システンパースルフィド量の減少に伴い、経時寿命の大幅な短縮が認められた。さらに、活性イオウ分子捕捉カプセルを用いて、広く自然界に存在する超イオウ分子が哺乳類・ヒトの生体内において、当初の想定を超える高濃度の蓄積と、超イオウ分子によるミトコンドリアエネルギー代謝への関与を見出した。これらのことから、ミトコンドリア電子伝達系に共役したイオウ代謝経路が、真核生物のイオウ呼吸に重要な役割を果たしていることが示唆された。
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Research Progress Status |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(64 results)