2022 Fiscal Year Annual Research Report
Molecular Analysis of Spermatogonial Stem Cell Aging
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18H05281
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
篠原 隆司 京都大学, 医学研究科, 教授 (30322770)
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Project Period (FY) |
2018-06-11 – 2023-03-31
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Keywords | 精子形成 / 顕微授精 |
Outline of Annual Research Achievements |
我々は精子幹細胞株であるgermline stem (GS) 細胞を長期培養した場合に、子孫にどのような影響を与えるかを検証する目的でGS 細胞から生まれてきた個体の行動解析実験を行なった。我々が GS 細胞をホストマウスに移植してできた精子を ICSI にて一個の精子を卵子に注入する方法を用いて子孫を作成したところ、F1個体で体重増加が見られた。一方、対照群として野生型精子を用いて ICSI にて子孫を作成した場合には特に異常は認められなかった。次に F1 産仔の生殖能を確認するため、F1 精子を用いて in vitro fertilization (IVF)により F2 個体を作出したところ、GS 細胞由来産仔の体重増加は F2 産仔でも確認された。しかし対照群の野生型精子由来の F2 産仔でも胎児致死と先天奇形が頻発した。若い F1 個体の精子では出産直前の死亡(21%)が見られ、老化 F1 個体の精子では無眼球症 (10%)、水頭症 (4%)、頭蓋骨欠損 (1.4%), 臍帯ヘルニア(1.4%) などの奇形が起こった。これは野生型マウスで自然交配の場合の頻度を遥かに上回る。例えば水頭症は野生型マウスでは 0.029%でしか起こらないことから、137.9 倍の頻度で生じている。対照群では F2 世代になり初めて奇形が生じたことから、F1 マウスの体細胞は正常に発生するものの、ICSI は生殖細胞に異常を引き起こすことを示唆する。さらに我々は生殖細胞の老化が及ぼす影響を調べる目的で、25 ヶ月齢の正常マウスの精子を用いて IVF を用いて F2 個体の作成を行なった。この場合にも ICSI を用いて子孫を作成した場合と同様な奇形(無眼球症、水頭症など)が見られた。したがって老化した精子や顕微授精により作成した精子を試験管内で受精に用いると、種々の奇形や着床不全を引き起こすことが明らかとなった
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Research Progress Status |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(4 results)