2020 Fiscal Year Annual Research Report
Large Graphs: Theory and Algorithms
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18H05291
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Research Institution | National Institute of Informatics |
Principal Investigator |
河原林 健一 国立情報学研究所, 情報学プリンシプル研究系, 教授 (40361159)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
垣村 尚徳 慶應義塾大学, 理工学部(矢上), 准教授 (30508180)
小林 佑輔 京都大学, 数理解析研究所, 准教授 (40581591)
吉田 悠一 国立情報学研究所, 情報学プリンシプル研究系, 准教授 (50636967)
Avis David 京都大学, 情報学研究科, 非常勤講師 (90584110)
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Project Period (FY) |
2018-06-11 – 2023-03-31
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Keywords | グラフ / 離散数学 |
Outline of Annual Research Achievements |
グラフの連結度を求める問題は、東西冷戦時代(つまり1950年代)より組合せ最適化における中心的課題の一つである。以下の論文では、辺連結度に関して、初の「決定的」な「ほぼ」線形アルゴリズムを与えた。辺連結度に関する「非決定的」な「ほぼ」線形アルゴリズムは、Karger により2000年に開発されていたが、「決定的」アルゴリズムは長年未解決であった。本論文はその最終的な解決を与えている。本論文に掲載されている。ACM(情報学分野世界最大の学会)のフラグシップジャーナルであり、コンピューターサイエンス分野の最高峰の国際学術雑誌 Journal of the ACM(J.ACM)に出版された。 この仕事により、河原林とThorup氏が、2021年に離散数学分野におけるトップ国際賞であるFulkerson prizeを共同受賞したことである。その際のCitationの中で以下のような記述がある.「This work does not just improve the running time of the algorithm, impressive as that is. Its main contributions are conceptual: the paper introduces powerful and impactful new ideas that will have a long-lasting influence on the field.」 この成果を含め、世界的に評価されている研究成果を数多く残した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
河原林のグループ(JST ERATO河原林巨大グラフプロジェクト、基盤S)は、過去9年にわたり、離散アルゴリズムの世界的拠点として、情報学の各分野で多くの研究業績を残してきた。研究成果に関しては、計算機科学分野の国際会議ランキングで最も信頼度が高いThe Computing Research and Education Association of Australasia (CORE)において、トップにあたるCORE A*国際会議に、基盤Sから、15本の論文が採択され、CORE A*に次ぐランクのCORE Aには、全部で15本の論文が採択されている。CORE A* およびCORE Aにランクされる論文を過去3.5年で30本も発表したという事実は、当該研究分野で世界に十分認められる研究業績の生産性を表している。
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Strategy for Future Research Activity |
グラフ構造に関しては、無向グラフと有向グラフでは大きく異なるという点である。例えば2組の点素パス問題に関して、無向グラフでは、Thomassen, Seymourらによって、「平面グラフ」が実質の障害で、それ以外の場合は、自明な連結度さえ仮定すれば、Tractableであるという「よい特徴付け」が40年前から知られてきた。しかしながらほぼ同時期に、有向グラフの場合はNP困難であることが示された。この事実は、無向グラフでの「よい特徴付け」であるグラフ構造を、有向グラフに拡張することは難しいこと、そして、有向グラフ独自の手法を発展させる必要があることを示唆している。実際、提案者は、上記の通り、「有向グラフの木幅とグリッドマイナーのMin-Max 予想」を2015年に完全解決したが、その証明もGM論文5の手法だけでは全く不十分で、有向グラフ特有の従来とは全く異なる手法・道具を数多く発展させてきた。 今後もこの路線を継続したいと考えている。
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Research Products
(9 results)
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[Journal Article] Model-Checking on Ordered Structures2020
Author(s)
Eickmeyer Kord、Heuvel Jan van den、Kawarabayashi Ken-Ichi、Kreutzer Stephan、Mendez Patrice Ossona De、Pilipczuk Michal、Quiroz Daniel A.、Rabinovich Roman、Siebertz Sebastian
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Journal Title
ACM Transactions on Computational Logic
Volume: 21
Pages: 1~28
DOI
Peer Reviewed / Int'l Joint Research
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