2018 Fiscal Year Annual Research Report
Large voltage effect in 3-fold axis oriented magnetic tunnel junctions with corundum oxides
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18H05947
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
一ノ瀬 智浩 東北大学, 材料科学高等研究所, 学術研究員 (20826953)
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Project Period (FY) |
2018-08-24 – 2019-03-31
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Keywords | スピントロニクス / 磁気トンネル接合 / コランダム |
Outline of Annual Research Achievements |
低消費電力な磁気ランダムアクセスメモリ実現のために, 磁気異方性やキュリー温度といった磁気特性を電圧によって制御することが重要である. 磁気特性の変調量は電圧の大きさに依存するため, 高耐電圧な障壁層を用いて大電圧を加えることで, 大きい電圧効果が得られると考えられる. 本研究ではコランダム酸化物を障壁層に用いた磁気トンネル接合を作製し, その構造, 磁気, 電気伝導特性の評価を行った. コランダム酸化物材料として1) バンドギャップが大きく高耐電圧が期待できる酸化アルミニウム, 2) 結晶化が容易で, かつ酸化アルミニウムを結晶化させるためのテンプレート材料になり得る酸化クロムの2種類を用いた. オフアクシススパッタ法を用いて作製した酸化クロムは, 基板温度を室温とした場合でも結晶化し, さらに(001)方位に高配向することがわかった. 基板温度を400度にした場合, アルミニウムで15%置換した酸化クロムも結晶化することを見出した. これらの(001)配向コランダム酸化物を障壁層に用いて磁気トンネル接合を作製した結果, 酸化クロムを障壁層とした磁気トンネル接合において, 室温で0.1%のトンネル磁気抵抗比を観測した. さらに, 電気伝導特性のバイアス電圧依存性を調べた結果, 障壁層の酸化状態が試料の耐電圧特性に影響する可能性が示唆された. 以上のように, コランダム酸化物障壁層を有する磁気トンネル接合の作製方法およびその高耐電圧化に関する知見を得た.
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Research Progress Status |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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