2018 Fiscal Year Annual Research Report
大規模多重化による単一光子の準決定的生成技術の実現
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18H05949
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
金田 文寛 東北大学, 学際科学フロンティア研究所, 助教 (80822478)
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Project Period (FY) |
2018-08-24 – 2020-03-31
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Keywords | 光子 / 量子光学 / 量子情報処理 / 光スイッチ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では単体では非効率な伝令付き単一光子源の発生効率を,モード多重化によりほぼ決定的発生を可能にする技術の開発を目指して研究を行っている.多重化伝令付き単一光子源は主に伝令付き単一光子源と光スイッチにより構成されており,それぞれの素子には所望のモードへの低損失かつ高精度な光子の発生・スイッチングが求められる. まず本研究では伝令付き単一光子を正確にシングルモード光ファイバーへ集光するため,光子発生モードの数値計算をベースに光学系を最適化し,その結果,少なくとも90%以上の高効率な伝令付き単一光子の集光が達成された.現在のところ,光子検出器の雑音により集光効率の測定精度が制限されているため,今後検出器の高感度化・低雑音化により,より高精度な測定を行う予定である.また,光子の周波数モードにおける非識別性の高精度測定のため,伝令付き単一光子発生に用いるパラメトリック下方変換の逆過程である和周波発生を用いた新たな分光法を開発した.従来の光子の分光測定方法と比較して,周波数分解能は1桁以上,測定のダイナミックレンジは20dB以上改善され,今後光子の非識別性の最適化を進めていく上で強力な方法となることがわかった.さらに,伝令付き単一光子源用のポンプレーザーの共振器長の安定化を行い,伝令付き単一光子の発生時間モードの安定化を図っている.今後は光スイッチの開発に着手し,それと最適化された伝令付き単一光子源を統合することで多重化の試験を行う予定である.
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Research Progress Status |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(5 results)