2018 Fiscal Year Annual Research Report
Elucidation of microenvironmental mechanism of tumor metastasis and establishment of its regulation concept
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18H06177
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
鈴木 雄太 京都大学, 白眉センター, 特定助教 (00827743)
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Project Period (FY) |
2018-08-24 – 2020-03-31
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Keywords | 転移メカニズム / 肺微小環境ニッチ / 転写因子阻害剤 / RUNX |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、癌転移を微小環境ニッチ制御により抑制する新規治療コンセプトの構築を目的とする。本年度は、まず現在本研究室において開発中であるRUNX 阻害剤を使用して肺転移制御フェノタイプの検証を行った。研究方法として、免疫不全マウスへRUNX 阻害剤をPre-conditioningレジメ(320μg/kg、週2回二週間)で投与した後、ヒトスキルス胃癌細胞株や、トリプルネガティブ乳癌(TNBC)細胞株をIVにて移植する転移アッセイモデルを樹立した。RUNX阻害剤投与群ではヒトスキルス胃癌において、転移巣形成が抑制傾向になることが明らかとなった。一方、TNBCにおいては細胞株により違いがある可能性が高く、複数株での検討、その他の転移アッセイ系なども取り入れ検討を行う。 上記結果から、癌細胞の転移メカニズムにおいてRUNXは肺ニッチの重要な接着因子を制御していることが想定されることから、RUNX阻害剤投与によるニッチ環境への影響を、正常肺細胞を用い検討を行った。その結果、癌転移において重要な接着因子とされるタンパク質をHIT接着因子として抽出した(知財申請準備中にて詳細は控えております)。コントロールと比べ、これら因子の発現の制御が確認された。このことから、内因性RUNXをRUNX 阻害剤で包括的に制御することで、癌転移に重要である正常細胞側因子を制御可能であることが示唆された。さらなる考察のため、現在、RUNXを包括的に抑制可能な特異的shRNAiを用い検討を行なっている。また、RUNXの特異的KD(Knockdown)実験、O/E(Over-expression)実験を実施することにより、実際にRUNXにより直接的に転写制御される重要な接着因子をさらに絞り込んでいく。
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Research Progress Status |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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