2020 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18J00191
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
湊 拓生 九州大学, 工学研究院, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2018-04-25 – 2021-03-31
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Keywords | シアノバクテリア / フィコシアニン |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では金属多核構造活性中心の触媒反応メカニズムにおいて重要な高原子価中間体の構造と酸化還元過程を解明し、優れた触媒の設計と開発に反映することを目的として「高原子価金属多核構造の構築と触媒特性の制御」を行った。 光合成における光捕集は、光エネルギーを化学エネルギーに変換するために極めて重要な最初のステップである。したがって、光捕集機能を担う複合体やタンパク質の構造を解明することはエネルギー伝達の仕組みを解明することや、人工光合成システム構築のために重要である。これまでに、好熱性シアノバクテリアThermoleptolyngbya sp. O-77 (O-77)から光化学系II (PSII)を単離し、O-77由来PSIIが高い熱安定性を有していることを明らかにしてきた。そこで、O-77から光捕集アンテナタンパク質複合体フィコビリソーム中の青色色素タンパク質フィコシアニン (CPC)を新規に単離した。単結晶X線構造解析および低温電子顕微鏡観察を行った結果、従来の6量体に加えて新規な多量体構造が共存していることを初めて明らかにした。これまでに報告されているフィコビリソーム中の色素タンパク質は全てαサブユニット3つとβサブユニット3つからなるリング状αβ三量体構造であったが、本研究で得られた新規多量体構造はこれまでの常識を覆す結果となった。超遠心分析より通常観測されない多量体状態が観測され、特異な多量体構造のCPCへとアセンブリーするための鍵構造であることが示唆された。
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Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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