2020 Fiscal Year Annual Research Report
Ecogenomics of prokaryotes, viruses, and microbial eukaryotes in deep freshwater lakes
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18J00300
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
岡崎 友輔 京都大学, 化学研究所, 助教
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Project Period (FY) |
2018-04-25 – 2021-03-31
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Keywords | 微生物生態学 / 琵琶湖 / メタゲノム / メタトランスクリプトーム |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は主に昨年度までに得た大規模環境ゲノム情報の解析を行った。琵琶湖沖で採集した2水深×12か月の時空間24サンプルのメタゲノム解析について、昨年度までに実施済みであったショートリード解析に加え、ロングリードシーケンサーを用いた解析を行った。その結果、303個の高品質(completeness>90%, contamination<5%)細菌ゲノムを構築し、そのうちの106個はコンティグ数10個以下、31個は単一のコンティグにアセンブルされた細菌ゲノムであった。これらは、従来のショートリード解析では得られなかった極めて高品質のゲノム情報であり、より高解像度・高精度の比較解析を可能にすることで、ゲノムの微小多様性を生み出す原動力や、それが生態系内で維持されるメカニズムの解明にも資する重要な成果である。メタゲノムと並行して実施中のメタトランスクリプトーム解析については、昨年度に引き続きシーケンスライブラリ作成法の検討に時間を要し、解析に至ることはできなかった。しかし、手法をほぼ確立する段階には至り、今後の研究で解析を実現するための基盤の構築ができた。 培養実験では、96ウェルのディーププレートを用いたハイスループットな培養系を構築した。これまでに琵琶湖で優占する主要な細菌系統を含む少なくとも32の細菌の培養サンプルが得られている。残念ながら本研究が主要ターゲットとしていた細菌系統の単離には至っていないが、本成果はハイスループット培養法が湖沼深層の細菌の単離にも有効であることを裏付け、今後の培養実験の方向性を示した重要な成果である。 上記の取り組みと並行し、昨年度までに行った、ロングリードアンプリコンシーケンス解析を用いた国内9、欧州2の大水深淡水湖間における細菌の系統内多様性・系統地理的背景を明らかにした研究の成果を取りまとめ、査読付き国際誌に掲載した。
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Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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