2020 Fiscal Year Annual Research Report
Toward understanding the principle of neuronal computation in learning behaviors: Pan-neuronal analysis in the central nervous system of the leech
Project/Area Number |
18J00526
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
冨菜 雄介 北海道大学, 電子科学研究所, 特任助教
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Project Period (FY) |
2018-04-25 – 2021-03-31
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Keywords | 神経行動学 / 神経生理学 / 膜電位イメージング / 学習 / 電気生理学 / 無脊椎動物 / ニューロン / シナプス |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は中枢神経系の広域に分布するニューロン集団の活動ダイナミクスの役割という観点から、機械感覚を介した学習行動を担う神経回路網の動作原理の解明を目標とする。機械刺激による反射行動の誘導が簡便かつ、網羅的な細胞同定が可能なヒル(Hirudo verbana)の神経節を対象とした。胴体部への圧感覚刺激に対する局所湾曲反射を対象とし、鋭敏化学習を単離体節神経節標本において再現した。カリフォルニ工科大学で確立した網羅的膜電位イメージング法(Tomina&Wagenaar, 2017)を利用して、ヒル神経節腹側・背側に分布するニューロン群からの網羅的活動データを収集した。さらに、圧感覚刺激および侵害刺激を提示された際、どのニューロン群が動員されるのかを調べるため、コヒーレンス解析による網羅的マッピングを遂行した。特に接触・圧力・侵害感覚系のネットワークは構成要素の多くを共有し、その大多数は複数の運動ニューロン群に収斂した。本研究は論文として取りまとめ中である。同様のアプローチを接触・圧刺激の両方を対提示した試行にも適用した。これにより自然状態に近い機械刺激を与えた場合と、各刺激を単独で与えた場合とで比較を行った。その結果、刺激対提示した場合、単独の圧刺激で動員されるニューロン群のうち約10%が抑えられ、約7%のニューロンが新規動員された。これは、接触刺激と圧刺激により生じた異なる感覚入力の統合が複数のニューロンに渡って行われることを示唆する。これは短報として取りまとめる予定である。また、網羅的膜電位イメージング技術と連続ブロック表面透過型電子顕微鏡撮像によるコネクトームを組み合わせた機能的コネクトーム解析を行った。その成果は国際オープンアクセス誌eLifeに掲載された他、2020年の日本動物学会オンライン大会、2021年の日本動物学会北海道支部オンライン大会においても報告した。
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Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(6 results)