2020 Fiscal Year Annual Research Report
口腔粘膜における宿主細菌相互作用の解明と歯科疾患及び全身疾患治療への応用
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18J00744
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
塚崎 雅之 東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 特任助教
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Project Period (FY) |
2018-04-25 – 2021-03-31
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Keywords | 口腔免疫 / 口腔細菌 / 顎骨代謝 |
Outline of Annual Research Achievements |
口腔細菌が宿主に及ぼす影響を理解するためには、口腔細菌に対する一次バリアとして機能する口腔粘膜上皮系、口腔細菌に対する生体応答を司る口腔免疫系、そして最終的に破壊される顎骨代謝系の相互作用を統合的に解明する必要がある。本研究では、口腔バリアシステムにおける、細菌ー上皮ー免疫ー骨の4者連関を解析する過程で、口腔上皮、免疫系細胞、顎骨構成細胞に比較的高発現する遺伝子Xを見出した。そこで遺伝子Xのfloxマウスを作成し、免疫細胞、上皮細胞、骨構成細胞に特異的なCreマウスと交配し、口腔システムにおける遺伝子Xの機能を解析している。本年度では、歯周炎骨破壊を細菌ー上皮ー免疫ー骨の多システム連関の破綻として捉えた総説論文を発表した(Tsukasaki, JBMM 2021)。また、骨代謝制御の中心機構であるRANKL/RANK/OPGの中で、未だfloxマウスが存在しなかったOPGに着目し、OPG-floxマウスを作成した。OPGは骨だけでなく腸管粘膜、胸腺でも重要な役割を持つため、骨に限らず免疫組織におけるOPGの供給源も探索した。シングルセル解析によるOPG発現細胞の探索と、コンディショナルノックアウトマウス作製によるloss-of-function実験により、OPGは骨では骨芽細胞、腸では腸管M細胞、胸腺では胸腺髄質上皮細胞が主な産生源であり、局所的に作用するパラクラインファクターであることを明らかにした(Tsukasaki et al., Cell Rep 2020)。さらに、歯周炎骨破壊の実行役である破骨細胞の分化過程をシングルセルRNA-seqにより解析し、破骨細胞の運命決定機構を担う生物学的イベント及び遺伝子発現の変動を、これまでにない解像度で明らかにした(Tsukasaki et al., Nature Metab 2020)。
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Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(12 results)
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[Journal Article] Stepwise cell fate decision pathways during osteoclastogenesis at single-cell resolution2020
Author(s)
Tsukasaki M, Huynh NC, Okamoto K, Muro R, Terashima A, Kurikawa Y, Komatsu N, Pluemsakunthai W, Nitta T, Abe T, Kiyonari H, Okamura T, Sakai M, Matsukawa T, Matsumoto M, Kobayashi Y, Penninger JM, Takayanagi H
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Journal Title
Nature Metabolism
Volume: 2
Pages: 1382~1390
DOI
Peer Reviewed / Int'l Joint Research
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