2020 Fiscal Year Annual Research Report
加齢性筋機能低下における翻訳速度変化を介した新規作用機序の探求
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18J01099
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Research Institution | Okinawa Institute of Science and Technology Graduate University |
Principal Investigator |
佐古 博皓 沖縄科学技術大学院大学, 細胞シグナルユニット, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2018-04-25 – 2021-03-31
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Keywords | 翻訳速度 / 新生鎖 / miRNA / タンパク質変性 |
Outline of Annual Research Achievements |
リボソームがmRNAを翻訳する速度は、局所的に変化している。mRNAの高次構造やコドンの最適化具合など様々な要因により速度は変化する。適度かつ局所的な翻訳速度の低下は、変性に脆弱なタンパク質領域の適切な折り畳みに寄与していると分かってきた。しかし、タンパク質の適切な折り畳みを促進するために、翻訳速度の特異的かつダイナミックな制御機構は未だ分かっていなかった。 前年度までは、リボソームプロファイリングとmiRNA結合箇所の網羅的データを解析することで、miRNAが翻訳速度を局所的に制御し、タンパク質の変性を制御している可能性を示唆することができた。この概念を検証するために、タンパク質の変性を検出可能なレポーターを作成し、miRNA生成酵素の一つであるDROSHAやAGOを293T細胞においてノックアウトした。その結果、グローバルなmiRNAの減少がタンパク質の変性を亢進するという知見を得た。さらに、レポーターmRNAへのmiRNAの結合とタンパク質変性との因果関係を検討するために、miRNAの結合を分散させることでmiRNAとレポーターmRNAとの結合を阻害する方法を試み、本研究の仮説をサポートする結果を得た。 今年度は、実際に細胞内のどのmiRNAがレポーターの翻訳速度を調整しているのかを検討した。具体的には、レポーターの翻訳速度が加速していると思われるDROSHAノックアウト細胞と野生型細胞に対してリボソームプロファイリングを行い、レポーターmRNAのどの領域において翻訳速度が加速しているのかを1コドン精度で特定した。特定した領域に結合すると思われる4 miRNAをノックダウンすることにより、miRNAのグローバルな減少と同様に、不溶性分画においてレポータータンパク質が顕著に増加した。
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Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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