2020 Fiscal Year Annual Research Report
歩行制御の中枢神経機構の解明~機械学習に基づく大脳皮質-脊髄連関の包括的理解~
Project/Area Number |
18J01286
|
Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
横山 光 東京農工大学, 大学院工学研究院, 特別研究員(PD)
|
Project Period (FY) |
2018-04-25 – 2021-03-31
|
Keywords | 歩行 / 筋電図 / 脳波 |
Outline of Annual Research Achievements |
2020年度における研究活動において、ヒト歩行制御の中枢神経機構の解明のため、筋電図・脳波測定と機械学習を用いて歩行時の筋制御に関する研究を進めた。 昨年に引き続き今年の6月まで、神経疾患患者を対象とした研究を行うためにトロントリハビリテーション研究所に留学し研究を行なった。パーキンソン病患者を対象とした研究に従事し、中脳ドパミン系の機能不全による大脳皮質機能の低下が、大脳皮質と脊髄の神経細胞活動の同期性を低下させ、歩行時の筋活動異常を引き起こすことを示唆する結果を得た。この内容を論文としてまとめ、Journal of Neurophysiology誌に受理された。 6月に帰国した後、脳波と独立成分分析を用いた研究を進め、歩行時の精緻な足部位置制御には感覚運動野、頭頂連合野、視覚野が関わることを明らかにし、European Journal of Neuroscience誌に掲載された。加えて、脳波や筋電図を用いた歩行制御に関わる2つの研究を国際誌に投稿し、査読中である。年度の後半には、歩行時の詳細な筋制御機序を解明するため、60以上の電極を一つの筋の上に貼付し、得られた高密度筋電図信号に独立成分分析を応用して単一の脊髄運動ニューロンの発火タイミングを調べる研究に取り組んだ。シミュレーションと実験から、全身運動時であっても非侵襲的に単一運動ニューロンの発火活動を評価することが可能であるという結果が得られた。 以上のように、多角的なアプローチにより、ヒト歩行の神経制御機序に関する研究を遂行し、特に今年度は有望な新規手法の開発、複数の論文を投稿・発表をするなど大きく研究が進展した。
|
Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(5 results)