2020 Fiscal Year Annual Research Report
不要神経回路の選択的除去におけるin vivo膜動態の解析
Project/Area Number |
18J01378
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
古澤 孝太郎 東京大学, 理学系研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2018-04-25 – 2021-03-31
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Keywords | 神経回路再編 / 神経突起 / シナプス |
Outline of Annual Research Achievements |
脳神経回路の大まかな配線は胎児期に形成されるが、この時期の脳神経回路は混線・断線を含み、未熟な状態である。そのため、その後の発達過程において、余分な神経突起/神経結合(シナプス)を淘汰する「神経突起/シナプス刈り込み」を通じて、機能的な情報処理回路へと成熟する。神経突起/シナプス刈り込みの異常は、自閉症などの発達障害の一因となる可能性が示されているため、神経突起/シナプス刈り込みは脳発達の根幹を担う機構であると考えられている。しかし、この神経突起/シナプス刈り込みの細胞・分子メカニズムはほとんど理解されていない。そこで本研究では、ショウジョウバエ感覚ニューロンを実験モデルに採用し、神経突起/シナプス刈り込みの時空間制御について明らかにすることを目的とする。ショウジョウバエ感覚ニューロンの樹状突起は体表に位置することから、特別な手術を施すことなく長時間の観察が容易であるため、神経突起/シナプス刈り込みの細胞・分子メカニズムを明らかにするうえで非常に良いモデルである。はじめに、RNAiスクリーニングにより、神経突起/シナプス刈り込みに関わる因子を探ったところ、興味深いことに、神経突起刈り込みとシナプス刈り込みは、それぞれ異なる分子メカニズムによって駆動される可能性を見出した。この結果を基に解析を進めたところ、神経突起刈り込みには、オルガネラの神経突起への選択的輸送、及びその下流のシグナル伝達が必要であることを明らかにした。一方で、シナプス刈り込みには、タンパク質分解機構によるシグナル伝達の調節機構が重要な役割を果たすことを明らかにした。
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Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(4 results)