2020 Fiscal Year Annual Research Report
専門知とモノ作り実践知を融合した集落復興支援構築:放射線測定調査の社会的応用
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18J02249
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Research Institution | Fukushima Medical University |
Principal Investigator |
林 剛平 福島県立医科大学, 医学研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2018-04-25 – 2021-03-31
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Keywords | 藍 / 農業 / 6次化 / 災害復興 / 参加型調査 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は、コロナ禍の為、都市部との人の往来を避けざるを得ず、昨年度までの、都市と農村間の人の交流は大幅に制限された。研究の課題である、集落復興支援が、人との対話の中で模索し、探求してきたことを実感した。 当初は、調査地である福島県大玉村に、いままで協力してくれていた東京から人が来られない間は、村のメンバーで乗り切ろうと、農作業効率の向上を考えた。農作業の実践者である農家にとって、この対策は十分にノウハウがあり、植え付け、灌水の効率化のために、ビニールによる畑の被覆(いわゆるビニールマルチ)を導入し、今まで大変な作業であった移植後の水やりがほぼ必要がなくなった。収穫量としても、畑の面積を6割ほど減らしたにもかかわらず、収量は昨年の1.1倍であった。 乾燥葉は、発酵させスクモと呼ばれる藍がめでの発酵建ての染料になる。スクモは、長期の保存が可能で、甕で建てた場合、年間通じて染めが可能になる。いままでは、藍の生育と共に生葉で染めることに軸足をおいていた。これは、季節性というものを、都市と農村で共有し、畑の作業との、時間的同時性の中で、染めを考えることに繋がっていた。旬の時間を絞ることで、多くの人にとっての時間の重なりを濃密にする、収穫などの祝祭との繋がりを強くするものであった。しかし、人の密酒を避け、かつ収穫の悦びを共感するには、必然的にスクモの利用に軸を移すことになった。これは、いままでも、生葉で使いきれない葉を、乾燥葉として保存し、スクモを作り蓄えてきたことも後押しとなり、会えない時間でも、お互いの今までの繋がりを意識し、農産物をつくるという考えに至るようになった。
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Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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