2019 Fiscal Year Annual Research Report
Heterogeneous/Non-equilibrium Chemical Reaction and Self-assembly of Synthetic Helicene Oligomer
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18J10706
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
澤藤 司 東北大学, 薬学研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2018-04-25 – 2020-03-31
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Keywords | ヘリセン / 構造変化 / 非平衡系 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、オキシメチレンヘリセンオリゴマー及びエチニルヘリセンオリゴマーの二重ラセン・ランダムコイル間の構造変化における非平衡ダイナミックスに関して研究し、学術論文及び学会で発表した。 オキシメチレンヘリセンの場合では、両末端を長鎖アルキル基で修飾したオリゴマーを合成した。この化合物はトリフルオロメチルベンゼン中10 mMでゲル化した。顕微鏡で観察したところマルチラメラベシクルを形成していた。CD測定によりヘテロ二重ラセン形成を示したことから、これらの混合物はヘテロ二重ラセンを形成した後、それらが自己組織化してマルチラメラベシクルを形成したと考えている。現在、論文投稿中である。 また、エチニルヘリセンオリゴマーの場合では、擬鏡像異性体混合物がランダムコイルからヘテロ二重ラセンおよび自己組織化体を形成する過程において連続的な自己触媒反応により二段階の反応加速を示す二相系反応速度論が得られることを見出した。論文を執筆しChiralityに投稿した。 また、両末端をトリエチレングリコール部で修飾したエチニルヘリセンオリゴマーを合成した。この化合物は水溶液中において、加熱するとランダムコイルを形成し、冷却するとヘテロ二重ラセンを形成した。さらに、THF/水混合溶媒中では水の割合に応じて大きく異なる会合挙動を示した。水の割合30%では、10 ℃と60 ℃の加熱冷却を繰り返すことにより可逆的にCD強度が増減する挙動を示した。一方、水の割合33%では、10 ℃と60 ℃の加熱冷却を繰り返すことにより10 ℃のCD強度が徐々に弱まる挙動が見られた。論文を執筆しRSC Advancesに投稿した。
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Research Progress Status |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(5 results)