2018 Fiscal Year Annual Research Report
機能性分子の土台である足場タンパク質の発現リズムに基づいた膜タンパク質の機能解析
Project/Area Number |
18J11229
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
鶴留 優也 九州大学, 薬学府, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2018-04-25 – 2020-03-31
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Keywords | トランスポーター / 時計遺伝子 / 細胞膜タンパク |
Outline of Annual Research Achievements |
機能性分子の土台となる足場タンパク質の発現リズムによって膜タンパク質の機能リズムが制御されている機構を明らかとするために、足場タンパク質MSPの概リズム形成機構に着目して研究を行なった。 まず、MSPのプロモーター領域を対象としたルシフェラーゼレポーターアッセイにより、MSPの発現を抑制的に制御する時計遺伝子を発見した。さらにその時計遺伝子改変マウスにおいて、MSPの発現が1日を通じて高値を示すことを見出し、下支えされるトランスポーターの発現や輸送活性の概日変動も消失することを明らかとした。 さらに、MSPと時刻依存的に結合するトランスポーターとして、脂肪酸輸送トランスポーターや肝実質細胞から胆管側に胆汁を排泄するトランスポーターが時刻依存的に結合することを明らかとした。これらトランスポーターの細胞膜での局在リズムがMSPと同位相であることから、MSPが肝臓の脂質吸収や胆汁分泌に影響を与えることが示唆された。 そこで、MSPの発現変容を介してトランスポーターの発現リズムが変化することが、疾患の発症につながっているのではないかと推察し、MSPの発現に影響を与える時計遺伝子改変マウスにおける脂質代謝能を評価した。その結果、脂肪酸含量や胆汁酸の合成リズム・含量リズムがいずれも変化していることが明らかとなった。結合が明らかとなったトランスポーターの機能評価を行ったところ野生型でみられる輸送活性の概日リズムが消失していたことからMSPの発現リズムは肝細胞の脂質代謝能に影響を及ぼすことを明らかとした。培養細胞系を用いた憲章においては、MSPの過剰発現細胞を用いて脂肪酸の取り込み能を評価したところ、結合するトランスポーターの細胞膜の発現上昇に加えて、その輸送活性も上昇していた。以上のことから、MSPの発現リズムが膜の輸送体の機能リズムに影響を与えているということが示唆された。
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Research Products
(3 results)
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[Journal Article] Circadian clock component PERIOD2 regulates diurnal expression of Na+/H+ exchanger regulatory factor-1 and its scaffolding function.2018
Author(s)
Tsurudome Y, Koyanagi S, Kanemitsu T, Katamune C, Oda M, Kanado Y, Kato M, Morita A, Tahara Y, Matsunaga N, Shibata S, Ohdo S.
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Journal Title
Scientific reports
Volume: 8
Pages: -
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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