2018 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18J11326
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Research Institution | The Graduate University for Advanced Studies |
Principal Investigator |
松野 允郁 総合研究大学院大学, 物理科学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2018-04-25 – 2020-03-31
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Keywords | 化学組成 / 銀河ハロー |
Outline of Annual Research Achievements |
銀河系の外縁部に所属するハロー星の化学組成と銀河系内での運動の関係を調べる研究を行った。当該年度には主に化学組成データベースSAGAデータベースを使用した。まず、データベースを外部の天体カタログとのクロスマッチをするため、SAGAデータベースに登録されている恒星の座標の入力と確認を行った。次に、Gaia衛星のデータとクロスマッチさせ、データベース中の恒星の運動の推定を行った。このデータを用いて、先行研究で発見された銀河降着の痕跡候補に関連付けられる恒星のリストを作成し、それらの化学組成を調べた。化学組成からはこの銀河降着の痕跡が実際に銀河降着起源であることが示唆され、さらにその母銀河が比較的低質量である可能性が示唆された。本研究はAstrophysical Journal Letters 誌に掲載されている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
おおむね想定通りの進捗である。データベースでの研究を進め、実際に銀河ハローの動力学化学分布について一定の成果を得た。今後の研究にも順調に取り組める見込みである。また、星震学が適用可能な恒星の高分散分光観測も行い、そのデータも現在解析中で近日中に成果としてまとめられる見込みである。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は独自に取得したハロー星の化学組成のサンプルの動力学的性質の解析を行う予定である。これまでのデータベースを用いた研究の経験をいかすことで、速やかに研究を遂行できると期待される。
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Research Products
(3 results)