2018 Fiscal Year Annual Research Report
機能性環境微生物群を用いた難分解性有機排水のメタン発酵処理
Project/Area Number |
18J11397
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
リ ル 東北大学, 工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2018-04-25 – 2020-03-31
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Keywords | エネルギー回収 / 混合培養 / DMF / 微生物群集 |
Outline of Annual Research Achievements |
リアクターによる連続運転培養の最適な初期条件を決定し、通性嫌気性加水分解菌とメタン生成菌を別々に馴致して、特定の有機性排水に対する混合汚泥を培養した。さらに影響要因・最適な成長条件などの検討することを組み合わせて回分実験を行った。 生物化学的な検討により、DMFの分解経路を推定し、「二段階反応仮説」を提出した。DMFの分解は、細菌によるDMFから中間生成物までの加水分解反応と古細菌による中間生成物からメタンまでの発酵反応の2つの部分がある。この仮説を検証しるために、「混合反応系」を工夫した。好気性汚泥と嫌気性汚泥を混合し、嫌気性条件で培養した結果はDMFのメタン発酵処理を世界で初めて実現した。 機能性微生物の構造とその役割を解明した。DMF加水分解細菌とメタン生成古細菌の共生系の形成はDMFメタン発酵処理の鍵と考えた。その加水分解細菌は、好気性条件で指数的に増加し、嫌気性条件で生きることもできる。以上の結果を踏まえ、「好気と嫌気を組み合わせた二段階のシステム」を工夫しました。これから、長期的な連続実験を行い、リアクターの処理能力、安定性を把握することで、DMFメタン発酵を高効率に実現することを目指す。 これからの研究計画は、UASBのスタートアップを始めると共に、反応槽にAnammox汚泥も接種し、窒素を含有する人工排水によって汚泥を馴致する。 最適な運転条件を採用し、半年以上の長期連続運転を考察。UASB とOCARの組み合わせたシステムが互いに協力でくることを試験する。混合培養系微生物の群集変化について先端の分子生物学的手法を用いて主要なメタン発酵菌と加水分解菌の群集構造を解析する。これ以上に異なる段階に得られたデータに基づき、UASB とOCARプロセスの数式化・モデル化を行う。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
本年度では分解し難い有機物の一つ、ジメチルホルムアミドと(DMF)というものメタン発酵処理に関わる研究を続いて行った。嫌気性と好気性混合種汚泥によりDMFのメタン発酵を連続的に運転できた。メタゲノムなどの手法を用いて加水分解菌とメタン菌の割合を解析し、特定の機能が長期に持つことを検証した。この研究は、バイオマス資源を活用し、特定の産業からの分解し難い有機物を含有する排水の高効率処理及びエネルギー回収に促進した。リアクターによる長期連続実験の新たな結果により、もう2篇の論文を執筆し、これから投稿しておく。
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Strategy for Future Research Activity |
これからの研究計画は、UASBのスタートアップを始めると共に、反応槽にAnammox汚泥も接種し、窒素を含有する人工排水によって汚泥を馴致する。 最適な運転条件を採用し、半年以上の長期連続運転を考察。UASB とOCARの組み合わせたシステムが互いに協力でくることを試験する。混合培養系微生物の群集変化について先端の分子生物学的手法を用いて主要なメタン発酵菌と加水分解菌の群集構造を解析する。これ以上に異なる段階に得られたデータに基づき、UASB とOCARプロセスの数式化・モデル化
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