2018 Fiscal Year Annual Research Report
連続した異なる持久性運動を利用したREの優れた走動作の解明
Project/Area Number |
18J11595
|
Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
高橋 啓悟 筑波大学, 人間総合科学研究科, 特別研究員(DC2)
|
Project Period (FY) |
2018-04-25 – 2020-03-31
|
Keywords | 走の経済性 / 走動作 / トライアスロン / 長距離走 / 伸張-短縮サイクル |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、連続した異なる持久性運動を利用し、長距離走における経済性(RE)の優れた走動作を明らかにすることであり、本年度は研究1(トライアスロン競技のランニングにおけるREの優れた走動作)に関する実験を行った。研究1ではREの優れた走動作を抽出する予定であったが、予備実験において自転車運動直後に伸張-短縮サイクル(SSC)遂行機能が低下することが観察された。これまでの先行研究から、SSC機能の低下はREに影響することが考えられるため、研究1では、自転車運動がSSC機能に及ぼす影響を明らかにすることに目的を変更し、実験を行った。その結果、1) 30分間の自転車運動直後にSSC機能の指標である連続ジャンプ指数が低下すること、2) その低下は運動強度に依存しないこと、3) その低下とジャンプにおける下腿三頭筋の伸張反射成分の変化との間に関係が認められることが明らかとなった。これらの結果は、自転車運動直後のSSC機能低下は異なる運動を連続することによる神経筋制御機構の変化が原因であることを示唆する。 本年度の実験結果は、REおよび走パフォーマンスに重要とされるSSC機能が自転車運動直後に低下することを明らかにした。これは、陸上競技選手のクロストレーニングやトライアスロン選手のトレーニング戦略を考える上で重要な知見である。 2019年度は、研究1の結果を踏まえてREの優れた走動作の抽出、長距離走のREを改善する走動作の検討を行う予定である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2018年度は予期せぬ実験結果が得られたため、実験計画の変更を行った。 実験開始にあたり、測定機材および測定方法の変更を行った。また、変更した測定機材を使っての予備実験に多くの時間を要した。 これらのことから、当初予定していた研究1の実験が予定よりも遅れている。
|
Strategy for Future Research Activity |
2019年度は当初予定していた研究1(トライアスロン競技のランニングにおけるREの優れた走動作)の実験を7月までに終了し、その後当初の計画と同様、研究2(長距離走のREを改善する走動作の検討)を行う予定である。
|
Research Products
(3 results)