2019 Fiscal Year Annual Research Report
シビアアクシデント解析のためのマルチフィジックスシミュレーション手法の開発
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18J12267
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
高畑 和弥 東京大学, 工学系研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2018-04-25 – 2020-03-31
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Keywords | 固気混相流 / 数値解析手法 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、以下の3つの項目について取り組んだ。まず1つ目として、液架橋を有する湿潤粉体流れの計算を行った。検証の体系には、湿潤粉体をペースト状に混練する3本ロールミルを採用した。2本のロール間を通過する湿潤粉体の挙動をシミュレーションで解析したところ、実際の体系と同じように、ロールに速度差がある場合には必ず高速のロール側に付着する様子が見られ、3本ロールミルにおける湿潤粉体の付着メカニズムを解明することに成功した。 2つ目として、密度スケーリング手法を用いた固気混相流シミュレーションを行った。先行研究において、既存の埋込境界法を用いると壁面内部を不自然に貫通する流れが生じてしまうことが報告されている。この問題を解決するため、スケーリングされた密度を用いる密度スケーリング手法が開発された。本研究では、密度スケーリング手法の有無で噴流層体系の計算結果の比較を行い、固気混相流体系における有効性を評価した。計算領域内部に粉体の入ったコンテナを設置し、コンテナよりも下部から空気を流入させたところ、密度スケーリング手法を用いない場合、コンテナ内部の粒子が不自然に舞い上がる様子が見られた。他方、密度スケーリング手法を用いることで、壁面を貫通する流れを抑制できており、粉体が浮き上がることなく計算できることが示された。 3つ目として、薄板を有する固気混相流の計算を行った。既存の手法では、壁面の体積分率の計算に流体の計算格子を用いているため、薄板を有する体系を計算することが困難であった。そこで本研究では、空隙率の計算と流体の計算を異なるサイズの格子で行う新しい離散化手法を開発した。検証体系として、薄いスリットを有する流動層を採用した。流動化に伴う気泡の上昇や粒子配置は開発手法と実験でよく一致していたが、既存手法では一部の流路でしか流動化が起こらないなど、実験の現象を模擬できなかった。
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Research Progress Status |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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