2018 Fiscal Year Annual Research Report
高いX線視認性および生体内分解性を有する肝臓がん治療用の新規薬剤徐放ビーズ創製
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18J13148
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
尾藤 健太 慶應義塾大学, 理工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2018-04-25 – 2020-03-31
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Keywords | 薬剤徐放 / 生分解性ポリマー / 肝細胞がん / TACE |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,(A)マイクロ流体デバイスを用いて均一な径のTACE用Lipiodol (LPD)/polycaprolactone (PCL) ビーズを連続的に作製すること,(B)ゲル化に関する重要パラメータであるPCLの平均分子量を変えることで,LPD混合比率を増加させ,LPD/PCL材料の生分解性およびX線視認性を制御すること,(C)手術で用いる際に,シリンジ先端やカテーテル内の閉塞を抑制するために,疎水性であるLPD/PCLビーズの表面をゼラチングラフト重合によって親水化し,水中分散性を向上させること,(D)生体内にて分解する材料であること,(E)肝細胞がん治療に用いられる脂溶性抗がん剤ミリプラチン (Miriplatin: MPT) をその材料が含有でき,分解と同時にMPT溶出が可能であること,の五項目を研究目的とし,TACE用血管塞栓物質としてのLPD/PCLビーズの実用性を動物実験により評価することを目的とした.その結果,マイクロ流体デバイスにより作製されたLPD/PCLビーズは表面をゼラチングラフトにより親水化することで,カテーテルを通した血管塞栓が可能であり,高いX線視認性および至適時間における生体内分解性をin vitroおよびin vivoにおいても制御が可能であった.さらに,in vitroにおける実験から,抗がん剤miriplatin (MPT) を溶出することも確認できた.今後,ウサギ肝腫瘍モデルを用いたin vivo実験を経て,非臨床試験を実施することで,新規TACE用の血管塞栓物質としての有効性・安全性が担保されれば,実用化が期待できる医療材料となりうる.
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Research Products
(5 results)