2018 Fiscal Year Annual Research Report
mTORシグナルを標的とした新規骨粗鬆症治療薬開発のための基礎研究
Project/Area Number |
18J13310
|
Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
大西 勇気 金沢大学, 医薬保健学総合研究科, 特別研究員(DC2)
|
Project Period (FY) |
2018-04-25 – 2020-03-31
|
Keywords | mTORシグナル / 骨粗鬆症治療薬 / アミノ酸 / 破骨細胞 / 骨芽細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
これまでの研究で、アミノ酸がシグナル伝達分子として、骨芽細胞および破骨細胞の分化調節に重要な役割を担っていることを明らかにしてきた。Mechanistic target of rapamycin(mTOR)は、増殖、成長、代謝や翻訳などのさまざまな細胞機能を制御するセリン/スレオニンキナーゼであり、哺乳類ではRaptorを含むmTOR complex 1(mTORC1)がアミノ酸シグナル伝達に重要である。本研究課題では、細胞特異的遺伝子改変マウスを用いたin vivo解析およびin vitro解析により、mTORC1シグナルによる骨代謝調節メカニズムを明らかとすることを目的とし、mTORC1を分子標的とした骨粗鬆症等の骨代謝性疾患に対する新規治療薬開発を展開するための研究基盤を確立する。 破骨細胞特異的mTORC1シグナル関連分子(Raptor, Tsc1)欠損マウスを作製し、表現型を詳細に解析した結果、Raptor欠損マウスでは破骨細胞分化亢進と骨吸収能活性化を示した。一方、Tsc1欠損マウスでは破骨細胞分化抑制と骨吸収能不活性化を示した。さらに、Raptor欠損マウスではAkt、GSK3βのリン酸化亢進とc-Jun、NFATc1の発現上昇が確認され、また、NFATc1の核内局在の増加とc-Junのリン酸化の低下も示された。 以上の結果より、破骨細胞におけるmTORC1はAkt/GSK3β/NFATc1シグナル経路もしくはc-Jun/NFATc1シグナル経路を介して、破骨細胞分化や骨吸収能活性を調節していることが示唆された。
|
Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
|