2020 Fiscal Year Annual Research Report
摂食障害における自閉症スペクトラム傾向と脳内ネットワークとその継時的変化
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18J14667
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
西田 美智子 京都大学, 医学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2018-04-25 – 2022-03-31
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Keywords | 摂食障害 / 神経性やせ症 / 自閉スペクトラム症 / 安静時fMRI画像 / 拡散テンソル画像 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、神経性やせ症患者の回復前後において構造的・機能的結合性の異常と自閉スペクトラム症傾向の神経基盤を明らかにすることを目的としている。対象者は、京都大学医学部附属病院精神科および関連病院に通院中、あるいは研究期間内に新たに受診することになった神経性やせ症患者36名、健常者43名で、初回に検査した各種心理尺度および頭部MRI画像の解析を行った。自閉スペクトラム症傾向に関する質問紙Autism Quotientでは、神経性やせ症患者群は健常群よりも総合点および下位尺度「社会的スキル」、「コミュニケーション」、「注意の切り替え」、「想像力」、「細部への注意」の5項目全てにおいて高得点であり、高い自閉スペクトラム症傾向を示した。また、今年度は採用一時中断前の全脳解析を中心とした標準的手法に加えて、標的部位を絞って解析方法を追加し実施している。特に、安静時fMRI画像についてはワークショップ参加を通して習得した脳画像解析手法を使用することで、より精度の高い脳画像を使用して解析をし、結果について精査を行っている。得られた結果については、次年度専門学会で発表していくことを予定している。 また、今年度は京都大学医学部附属病院精神科の医師および臨床心理士と協力し、神経性やせ症患者リクルートの準備を進めていたが、新型コロナウイルス蔓延のため、特に患者のMRI撮像など対面でのデータ取得が困難であった。そのため、今後は新型コロナウイルス感染防止対策を行なった上で、実験を進める予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
休職期間中に研究室の実験環境が変化したことにより、復職後再度実験環境を整える準備期間が必要だった。さらに、本研究では縦断的に神経性やせ症患者の頭部撮像および心理検査を行う必要があるが、二回目の検査のリクルートが遅れている。京都大学医学部付属病院精神科に通院する患者は神経性やせ症患者の中でも重症であることが多い特徴を持つが、今年度は新型コロナウイルスの影響が大きく、京都大学医学付属病院の規定により研究参加への依頼が困難であったためである。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度は新型コロナウイルス感染拡大により、患者群の対面での実験データ取得が困難であった。そのため、感染防止対策を行いながら次年度は実験データ取得を進める予定である。しかしながら、今後も引き続き新たな実験データ取得が困難になる可能性も高い。その場合は、既に取得したデータの解析を中心に行い、学会発表や論文の執筆を行う予定である。
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