2018 Fiscal Year Annual Research Report
Explaination of optical interaction between metal nanoparticles with lanthanide ions and enhancement of upconversion photoluminescence
Project/Area Number |
18J14889
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
GAO YUAN 京都大学, 工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2018-04-25 – 2020-03-31
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Keywords | プラズモニックアレイ / アップコンバージョン蛍光 / 蛍光体ナノ粒子 / 白色LED |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は局在表面プラズモン(LSPR)と希土類イオンの相互作用を理解し、アップコンバージョン蛍光の効率を格段に向上させることを目的とする。アップコンバージョンは、低いエネルギーの光子を高いエネルギー光子に変換できるため、太陽光スペクトル資源の有効利用を通じた太陽電池の高効率化に寄与できる。本研究では申請者のこれまでの研究で培ったナノ結晶を制御して析出する技術と所属研究室のLSPRにより発光を制御する技術を併せて金属ナノ粒子と希土類イオンの距離を制御、大幅な増強効果を達成し、実用レベルの高効率アップコンバージョン材料を創成することを狙う。 H30年度は当初の計画に従い下記2項目を研究した。①溶融急冷法でEu2+/Eu3+ドープした酸化フッ化ガラスを作製し、示差熱分析によりそのガラス転移温度と結晶化温度を測定した。また、結晶化温度で熱処理を行い、フッ化物及び酸化物結晶を析出させ、Eu2+とEu3+をそれぞれフッ化物と酸化物結晶中に選択的に固溶させた。Eu2+の5d→4f遷移は結晶場に大きく左右されるため、393nm励起すると青緑色の発光が観測され、Eu3+の赤色の発光をうまく混合することで白色の発光を得ることができた。結晶化ガラスの耐熱安定性を調べるため、高温(~300℃)における耐久実験を行った。得られた成果は国内・国際学会で発表するとともに、投稿論文としてまとめた(査読中)②希土類イオン含有ナノ粒子を金属ナノアレイの上に塗布し、表面プラズモン共鳴効果で近赤外の吸収を増強することで、アップコンバージョン蛍光発光を向上させることに成功した。その増強メカニズムを検討し、アレイによる赤外光の吸収増強が効果的に働いていることを明らかにした。 研究が見積もりよりも非常にスムーズに進んだため、H31年度に研究する計画であった下記項目を前倒して研究した③Euイオンの価数および空間的な分布を、電子顕微鏡下における測定により明らかにした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
予備検討の条件が最適条件に近かったため、研究が見積もりよりも非常にスムーズに進み、当初の計画書に記載のH31年度に行う予定であった実験を前倒しで行った。
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Strategy for Future Research Activity |
昨年度の研究を受け、今年度は以下の研究を行う.①コアーシェル型アップコンバージョン蛍光体ナノ粒子の作製:より高輝度が期待できるコアーシェル型ナノ粒子を開発・作製する。得られたコアーシェル型ナノ粒子をアルミまたは窒化チタンナノアレイの上に塗布し、近赤外励起光を使用した場合のアップコンバージョン蛍光増強効果を研究する。実験結果を解析することにより、実験条件を最適化する。入射光のパワーを変えることにより、アップコンバージョン蛍光に対するLSPRの非線形効果を調べる。②アレイの材質・配列形状によるアップコンバージョンの制御:ナノアレイの材質を金やシリコンにしたり、配列を正方形格子や六方格子に変化させることで、アップコンバージョン蛍光の増強効果を調べる。③デバイス化への検討:太陽電池システムに組み込むことを考え、太陽光スペクトルとアレイの光吸収のマッチング、アップコンバージョン蛍光と太陽電池の吸収のマッチング最適化を検討する。④高水準の研究論文を発表し、国内及び国際会議に積極的に出席する。
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Remarks |
特別研究員が所属する研究室のHP
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Research Products
(7 results)