2018 Fiscal Year Annual Research Report
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18J14970
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Research Institution | Gifu Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
溝口 貴洋 岐阜薬科大学, 薬学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2018-04-25 – 2020-03-31
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Keywords | VGF / 統合失調症 / 神経発達 / 小脳 |
Outline of Annual Research Achievements |
VGF過剰発現マウスを用いて、形態学的な観察が容易な脳器官である小脳の神経発達を検討した。これまでの検討から、成体期および発達期のVGF過剰発現マウスにおいて小脳顆粒細胞の低形成が認められた。本検討では、VGF過剰発現マウスの小脳顆粒細胞の低形成が起きたメカニズムを検討した。 生後3日目のVGF過剰発現マウスにおいて、顆粒細胞前駆細胞が存在する外顆粒層中の増殖細胞のマーカーであるphospho Histone H3 (pHH3) 陽性細胞数が有意に減少した。 顆粒細胞前駆細胞の増殖、分化および成熟にはMitogen-activated protein kinase (MAPK) シグナル、WntシグナルおよびSonic hedgehogシグナルが重要であることが報告されている。そこで、生後3日目のVGF過剰発現マウスの小脳におけるErk、Trkのリン酸化の程度の評価およびActive β-caenin、Gli2の発現量を評価した。生後3日目のVGF過剰発現マウスの小脳において、野生型マウスと比較して、MAPKシグナルであるErk1およびTrkのリン酸化が亢進していた。 成体期VGF過剰発現マウスの小脳の顆粒細胞以外の細胞の形態評価として、プルキンエ細胞およびバーグマングリアの形態をプルキンエ細胞のマーカー (CalbindinD28K)、バーグマングリアのマーカー (Brain lipid binding protein: BLBP) に対する抗体を用いた免疫染色によって評価した。プルキンエ細胞の細胞数、細胞密度および突起の長さやバーグマングリアの形態は、VGF過剰発現マウスと野生型マウスで変化は認められなかった。 以上から、VGFは小脳の中でも特に小脳顆粒細胞の発達に重要な役割を有していることが示唆された。
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Research Products
(5 results)