2020 Fiscal Year Annual Research Report
Investigation of predictive and prognostic factors for patients with triple-negative breast cancer
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18J20301
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
森 瞳美 九州大学, 医学研究院, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2018-04-25 – 2021-03-31
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Keywords | 乳癌 / アロマターゼ阻害剤耐性 / シングルセル解析 / エストロゲン療法 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、引き続き研究計画を追加したホルモン療法耐性乳癌に対するエストロゲン療法に関する研究を遂行した。ホルモン療法耐性乳癌は、ホルモン療法が無効という点で私の研究課題であるトリプルネガテイブ乳癌と共通点がみられる。 エストロゲンで退縮するエストロゲン受容体陽性乳癌の患者由来異種移植片モデル(GS3)を用いたIn vivo薬剤試験(エストラジオール1mg対プラセボ)とそのサンプルを用いたシングルセル解析、およびGS3から作成したオルガノイドを用いたIn vitroの実験を行った。 1.エストロゲンがERαを介しER調節遺伝子(腫瘍抑制遺伝子であるIL24を含む)を誘導したにも関わらず、mRNAレベルでESR1発現は減少した。2.短期エストロゲン治療(1週間)では腫瘍増殖関連遺伝子が抑制され、細胞周期が停止した。3.長期エストロゲン治療(4週間)では活性酸素種経路が活性化され、アポトーシスを誘導した。4.エストロゲン治療を間欠的に繰り返して作成したエストロゲン治療耐性モデルでは、細胞周期がG2Mに移行し、IL24発現や活性酸素種経路を抑制した。5.ESR1陰性細胞でもエストロゲンがER調節遺伝子を誘導し、細胞周期を停止するため、ESR1陽性細胞/陰性細胞間のクロストークが示唆された。 以上のエストロゲンによる乳癌抑制の新しいメカニズムを2020年12月米国サンアントニオ乳癌シンポジウムのスポットライト・ポスターディスカッションで報告した。同学会より優秀な若手研究者に贈られる「2020 Basic Science Scholar Award」を授与された。また、日本乳癌学会からも「2020 JBCS Young Investigator Grant for SABCS」を授与された。2021年4月現在、国際雑誌Breast Cancer Researchの査読中である。
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Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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