2018 Fiscal Year Annual Research Report
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18J20411
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
濱 祐太郎 東京大学, 大学院医学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2018-04-25 – 2021-03-31
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Keywords | オートファジー / 細胞内分解 |
Outline of Annual Research Achievements |
オートファジーとはオートファゴソームにより細胞質を取り囲み、それをリソソームと融合させることで分解する細胞内分解系である。生体においては、細胞内品質管理や飢餓適応を担う。全身の疾患との関連性も指摘されており、オートファジーの活性制御が新たな治療法として期待されている。 複数のオートファジー関連タンパク質がオートファジーの実行に必要だが、中でもオートファジー始動因子群およびその複合体はオートファジーの活性制御と開始を担う。オートファジー始動因子の機能は出芽酵母ではよく調べられているが、哺乳類は構成因子などが出芽酵母と異なり、機能の大部分が未解明のままである。本研究は哺乳類オートファジー始動因子の機能を解析し、オートファジーの活性制御機構を解明することを目的としている。 出芽酵母では始動因子ATG13の天然変性領域(IDR)が複合体全体の動態制御に重要である。哺乳類ATG13にもIDRが存在するため、まずはその重要性を調べた。オートファジー活性の定量的評価によるATG13変異体探索の結果、始動因子FIP200/RB1CC1との既報の結合部位に加え、他の部位を同時に欠損した変異体が有意なオートファジー障害を呈した。結合解析の結果、新たな部位もFIP200結合領域であり、既報の部位と相補的に機能することがわかった。出芽酵母ATG13のIDRにも、FIP200に対応するATG17との結合部位が2か所あるが相補性はない。この点でも両者は異なっている。 哺乳類のオートファジー上流因子集積機構も出芽酵母とは異なると考えられている。しかし、その詳細な機構は哺乳類ではあまり理解されていない。そこで、哺乳類オートファジー因子の局在を慎重に解析したところ、通説とは異なる階層性が見出された。この新たな階層性は機能的であり、各因子の本質的な機能を反映したものである可能性が高いと考えられた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ATG13の天然変性領域の機能解析については、複数存在したATG13天然変性領域中の機能領域およびその機能を特定することに成功している。 また、新たなオートファジー因子の階層性を見出した。これはオートファジーの分子機構の全体像に迫る上で重要な発見である。 以上の進捗を当初の計画に照らし、研究はおおむね順調に進んでいると判断する。
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Strategy for Future Research Activity |
ATG13天然変性領域の解析は引き続き継続する。特に、飢餓依存的なリン酸化などがその機能にどう影響するのかを中心に調べていく。また、ATG13の相互作用因子であるFIP200に関してもオートファジー活性に必要な部位に関する解析可能な限り行う。 オートファジー因子の新たな階層性に関しては、これまで明確に示されてこなかった各因子の相互作用にまで落とし込む方針である。
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[Journal Article] Genome-wide CRISPR screen identifies TMEM41B as a gene required for autophagosome formation.2018
Author(s)
Morita K., Hama Y., Izume T., Tamura N., Ueno T., Yamashita Y., Sakamaki Y., Mimura K., Morishita H., Shihoya W., Nureki O., Mano H., Mizushima N.
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Journal Title
Journal of cell biology
Volume: 217
Pages: 3817-3828
DOI
Peer Reviewed