2020 Fiscal Year Annual Research Report
水玉模様のサイズはどのように決まるのか?ゲノム編集を用いた発生遺伝学的アプローチ
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18J20452
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
福冨 雄一 北海道大学, 環境科学院, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2018-04-25 – 2021-03-31
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Keywords | RNA-seq / 模様 / ゲノム編集 |
Outline of Annual Research Achievements |
模様形成メカニズムを解明すると動物の模様の多様なパターンがどのように進化してきたのかを説明できるのではないだろうか。そのメカニズムとしてモルフォゲン(発生の際に拡散によって体のパターンを形成する因子)によって模様のパターンが形成されることが想定されてきた。拡散しうる模様形成因子としてミズタマショウジョウバエで初めてモルフォゲンであるWinglessが同定され(Werner et al. 2010 Nature)たが、Winglessの拡散によるパターン形成の存在自体は疑問視され始めた。では、本当のところは水玉模様の形成にWinglessの拡散は必要なのだろうか。また、この問いを理解する過程として、模様の形成に関与する、winglessの下流の因子の同定が必要である。 昨年度では、模様形成部位で発現し、winglessの下流にある遺伝子群をトランスクリプトーム解析で網羅的に同定した。本年度はまず、そのデータを論文として発表した(Fukutomi et al. 2021 FEBS J.)。 模様形成にWinglessの拡散が必要なのかはキイロショウジョウバエを用いて推定していた。メラニンの合成に必要な遺伝子であるyellow遺伝子のエンハンサー(ミズタマショウジョウバエの配列)とeGFP遺伝子をつなぎ、キイロショウジョウバエに導入するとEGFPタンパク質の蛍光による不完全な模様が翅において再現される(Werner et al. 2010)。この系統のキイロショウジョウバエと、野生型のwingless遺伝子がNRT-Wg遺伝子に置換された系統のキイロショウジョウバエを掛け合わせ、キイロショウジョウバエでWinglessタンパク質が拡散しない状況下でのEGFP発現範囲を調べた。 最後に、得られた研究結果をまとめて博士論文として提出し、博士(環境科学)を取得した。
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Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(2 results)