2020 Fiscal Year Annual Research Report
MHD効果を利用した超高熱負荷環境に対応可能なダイバータシステムへの挑戦
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18J20648
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
川本 誠 東北大学, 工学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2018-04-25 – 2021-03-31
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Keywords | 電磁流体力学 / ダイバータ / 液体金属 |
Outline of Annual Research Achievements |
採用最終年度となる本年度は前年度に製作した液体金属液膜流試験装置を用いて,本研究で提案する電磁力制御フィンの実証試験を実施した.実証実験では(1)フィンの側部における主流速度分布,(2)フィン下流における流速の鉛直方向成分の分布,(3)フィンの側部における流速の鉛直方向成分の分布の3つの項目について評価を実施した.作動流体にはGa-In-Sn共晶合金を用い,流量を0.22から0.65 L/minまで変化させて実験を実施した.電磁力制御フィンのうち,絶縁部を有する金属製のフィンを装荷して実験を行なった場合,液膜表面とフィン頂部の間に流速が大きい領域が形成された.この現象は絶縁部のない金属製フィンを装荷した場合においても確認されており,電磁力による流動の阻害と液膜変形の抑制によって生じる流路の狭窄化に起因すると考えられる.また,当該フィンの後方では,液膜の表面近傍で強い下降流が形成されていることが明らかとなった.これらの傾向は前年度に実施した数値解析より得られた結果と定性的に一致することが確認されている.導電部を有する樹脂製のフィンを装荷して実験を行なった場合,フィンの側部で上昇流が確認された.これは導電部と絶縁部の切り替わりによる影響と考えられ,その値は流路底部から2.5 mmの地点でピークをとっており,数値解析結果との定性的な一致が認められた. これまでの検討より得られた知見を集約し,当該フィンの装荷が液体ダイバータ実機の除熱へ与える影響を伝熱解析によって概算したところ,当該フィンの装荷によって23 MWの除熱促進が見込める見通しとなった.しかしながら,核融合出力3 GW級のDEMO炉においては,ダイバータ領域への流入熱量は400-600 MWとの見積もりがなされており,これに耐えるダイバータを達成するためには非接触プラズマなどの概念との組み合わせが必須であると考えられる.
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Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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