2020 Fiscal Year Annual Research Report
Patient-Specific Parameter Estimation and Uncertainty Analysis in the Simulation of Cardiovascular System for Predictive Medicine
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18J21374
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
尹 彰永 東京大学, 大学院工学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2018-04-25 – 2021-03-31
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Keywords | 血流シミュレーション / 1D-0Dモデル / 患者個別モデリング / 不確かさ解析 / 代理モデル / 機械学習 / 頸動脈狭窄症 / 過灌流症候群 |
Outline of Annual Research Achievements |
2020年度は,(1)1D-0Dシミュレーションにより作成したデータセットを用いて機械学習を行い,任意の解析条件に対する脳循環を数ミリ秒で予測する代理モデルを構築した.また,(2)頸動脈狭窄手術後の過灌流リスクの予測に焦点を置き,医用データの不確かさを考慮可能な予測手法を開発するとともに,実症例への適用を通じて過灌流の要因について検討した. (1)については,まず,患者ごとの解剖学的・生理学的条件の違いを特徴づける60個の入力と,1心周期平均としての脳循環の血流量・血圧を表す45個の出力を定義した.そのうえ,症例データの分析や文献調査を通じて,各入力が実際の患者でとりうる値の範囲を見積もった.次に,定めた範囲内で入力をランダムに選び,その条件に対する出力を1D-0Dシミュレーションにより得ることを繰り返した.このように作成した学習データを用いて機械学習を行い,代理モデルを構築した.代理モデルは,テストデータや7例の実患者条件に対し,高い予測精度を示した.また,予測の所要時間を従来318秒から7.38ミリ秒に短縮させ,約43,000倍の速度向上を示した. 次に,(2)については,手術直後における脳動脈内の血流量の増加率を予測することにより,過灌流をきたすリスクを定量的に評価する方法を開発した.患者の医用計測データから得られた血管径,狭窄パラメータ,血流量が持つ不確かさを考慮し,予測結果の統計量を予測できるようにした.手法を3例の実症例に適用し,10万回の予測を伴う不確かさ解析をデスクトップPCにて数分で実施できることを確認した.また,医師により過灌流のリスクが診断された症例において,本手法による予測結果も過灌流のリスクを示した.これらの結果より,予測に要する時間および予測結果の妥当性という両方の側面から,本手法が過灌流のリスク診断を支援するツールとして有効であることが示された.
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Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(4 results)