2019 Fiscal Year Annual Research Report
尺度混合分布族に基づく筋電位信号モデルの提案と生体ゆらぎ評価への応用
Project/Area Number |
18J22370
|
Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
古居 彬 広島大学, 工学研究科, 助教
|
Project Period (FY) |
2018-04-25 – 2021-03-31
|
Keywords | 確率モデル / 生体信号解析 / 筋電位信号 / 筋疲労 / パターン識別 / 脳波 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,分散分布の概念を導入した尺度混合分布族に基づいて筋電位信号の確率モデルを提案し,筋活動中のゆらぎの定量評価を行なう.また,提案する確率モデルの枠組みを他の生体信号へ応用することで,確率モデルベースドな生体信号中のゆらぎ評価法を確立し,生体信号識別や評価への展開を目指す.本研究員は当該年度,(1) 表面筋電位の確率モデルの構築とその応用,(2) 様々な生体信号に対するモデル構築に関して研究を遂行した. ■表面筋電位の確率モデルの構築とその応用 筋電位信号のガウス性が分散のゆらぎによって決定されるという仮説に基づき,尺度混合分布ベースドな筋電位信号の確率モデルを提案した(IEEE TBME, 2019).また,本モデルに基づく筋疲労評価法を構築し,筋疲労に応じて分散分布の特徴が非線形的に変化することを発見した(EMBC2019).さらに,本モデルを筋電パターン識別へと応用し,従来手法と比較して高精度な識別が可能であることを示した(IEICE2020). ■様々な生体信号に対するモデル構築 提案する尺度混合モデルの枠組みに基づき,脳波や末梢交感神経活動に関する確率モデルを構築した.多次元モデルとして構築された脳波のモデルは,バンドパスフィルタの並列であるフィルタバンクと組み合わせることで,脳波の各周波数帯域に潜在する確率的ゆらぎの特徴を取得可能である.この脳波モデルを睡眠脳波解析へと応用し,睡眠段階に応じて出現する特徴波を精度よく検出可能であることを示した(SI2019).また,末梢交感神経活動に関するモデルは,身体内部における交感神経の電気的活動と,身体表面から計測可能な血管の力学特性との間の関係をモデル化したものである.このモデルを用いることで,従来は針状の電極を挿入することでしか計測できなかった交感神経活動を非侵襲に推定できる可能性を示した(IEICE2020).
|
Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
|
-
-
-
[Presentation] 末梢血管剛性を用いた筋交感神経活動の非侵襲的推定2020
Author(s)
坂川 俊樹, 古居 彬, 平野 陽豊, 秋吉 駿, 笹岡 貴史, 曽 智, 岡田 芳幸, 吉野 敦雄, 中村 隆治, 佐伯 昇, 吉栖 正生, 河本 昌志, 山脇 成人, 辻 敏夫
Organizer
2020年電子通信情報学会総合大会(IEICE2020)
-
-
-