2019 Fiscal Year Annual Research Report
Development of design framework for solid drug product manufacturing processes
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18J22793
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
松並 研作 東京大学, 工学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2018-04-25 – 2021-03-31
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Keywords | 医薬品 / 固形製剤 / 連続生産 / 経済性評価 / ソフトウェア実装 / 実験計画法 / スタートアップ / プロセス合成 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、固形製剤製造プロセスの設計フレームワークを構築することである。具体的な内容として、まず、粉体の特性を考慮した評価モデルを構築すること、開発初期から生産終了までの長期における設計のフローを作成すること、評価モデルと設計フローに基づいた設計手法を構築することがある。また、評価モデルをソフトウェアとして実装して、企業からフィードバックを得られる形にすることで、最終的に現場における各意思決定段階を支援するフレームワークを構築していく。 令和元年度では、主に3点の成果を上げた。 1.経済性評価モデルのツール実装:昨年度拡張した経済性評価モデルを論文化の過程でさらに強固なものとした。また、ソフトウェアの実装を進め、プロトタイプ版を公開した。これによって国内外の製薬企業が実際に経済性評価モデルを試してみることが可能になった。 2.連続技術におけるスタートアップ操作に関する検討:新規技術である連続技術の中でも、特に経済性に影響する要因であるスタートアップ操作を理解するため、実験的検討を行った。連続技術に関する研究が進んでおり、実生産スケールの装置も保有しているゲント大学に3か月滞在して、実験計画・実行をして結果の解析をおこなった。 3.プロセス全体を対象としたモデリング:効率的な設計の実現に向けて、粉体プロセスモデルが搭載されたツールを用いた検討をした。複雑なプロセスモデルの入出力結果をもとに代理モデルを構築するアルゴリズムを開発した。アルゴリズム開発は研究室の修士学生が実行し、研究内容全体の指導を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
当初考えていた、経済性評価モデル構築・ソフトウェア実装やプロセスモデル作成に加えて、連続技術のスタートアップ操作に関する新たなプロジェクトを始めることができた。加えて、ソフトウェアは当初の予定よりも早くプロトタイプ版を公開することができた。 研究発表の面でも、本年度は論文2本が学術誌に採録されており、研究内容及び研究発表の両面において当初の計画以上に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
来年度は、最終年度であり、フレームワーク構築に着手する。具体的には連続技術におけるスタートアップ操作に関する検討及びプロセス全体を対象としたモデリングを完成させるとともに、経済性評価モデルもさらなる解析に取り組み、多段階の意思決定に使えるモデルに発展させる。これまでの研究成果をすべてフレームワークに取り込み、有用性を検証する。さらには、個別化医療など今後の医療形態や医療問題への提言も行う。
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Research Products
(11 results)