2020 Fiscal Year Annual Research Report
in vivoに適用可能な神経伝達物質受容体の直交的な活性制御法の開発
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18J22952
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
小島 憲人 京都大学, 工学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2018-04-25 – 2021-03-31
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Keywords | グルタミン酸受容体 / ケモジェネティクス / 配位化学 |
Outline of Annual Research Achievements |
ケモジェネティクス法は、人工受容体を特定の細胞に発現させて人工受容体選択的な合成リガンドを作用させることで生物個体における特定の細胞の活性を制御できるため神経回路研究において有用な手法である。しかし、従来のケモジェネティクス法では人工受容体を強制発現させる必要があり、実際の中枢神経系における受容体の局在や機能を反映していない。そこで、我々は、遺伝子工学と配位化学を組み合わせて内在の受容体を選択的に活性化する「配位ケモジェネティクス」を開発し、Pd錯体によるmGlu1変異体の活性制御に成功していた。 本研究では、Pd錯体を改良することで錯体の親水性を向上し、mGlu1変異体ノックインマウスの脳スライスにおいても人為的なmGlu1の活性化に成功した。今後は、ノックインマウスを利用し行動下の動物個体においてもmGluRの活性化を可能としmGlu1が関与すると知られている運動記憶の制御などを行っていこうと考えている。また、変異mGluRを作成する中でその種類によっては金属錯体が(ポジティブアロステリックモジュレーター)PAMとして機能するものや直接的に活性を引き起こすことができるものも得られており、配位ケモジェネティクスを用いることで受容体の活性化メカニズムまで明らかにすることができると期待される。
さらに本系の適用を拡大し、受容体の活性化だけでなく阻害への適用を行なっており、mGlu1以外の受容体においてもPd錯体を作用させることで受容体機能を阻害することができると確認している。
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Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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