2020 Fiscal Year Annual Research Report
管状組織における等間隔アクチンリングによる分泌領域のパターン化機構解明
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18J40165
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
内田 清薫 東北大学, 生命科学研究科, 特別研究員(RPD)
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Project Period (FY) |
2018-04-25 – 2022-03-31
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Keywords | アクチン / 管状上皮 / 超解像顕微鏡 / 異方性 / Septin |
Outline of Annual Research Achievements |
気管細胞のアピカル膜におけるF-アクチンの挙動を、lifeact-GFPマーカーにより可視化し、Zeiss社のLSM880 Airyscan超解像顕微鏡技術により詳細に観察し、画像解析した。その結果アピカル膜に集積して小さなF-アクチン集合体を作るステップ1、それぞれの集合体が気管の長軸方向から円周方向へ角度を変化させるステップ2、円周方向に並んだ集合体が連結して長いアクチンケーブルを作るステップ3に大きく分かれる事が明らかとなっていた。クラスターに高い運動性が想定されたため、高速ライブイメージング(0.32秒/frame)をしたところ、気管の長軸方向よりも、円周方向に有意に微小運動をしていることがわかった。さらに、アクチン集合体同士の融合を定量的に解析したところ、円周方向への融合は長軸方向への融合よりも長く安定化することが発見された。以上のデータにより、アクチン集合体は2種類の異方性のある振る舞いをすることが明らかとなり、これらの運動の結果、アクチン集合体が円周方向へ連結して長いアクチンケーブルを形成することが示唆された。 前年度までのRNAiスクリーニングにより、アクチンリング形成に必須の、アクチン結合分子候補が12個見つかっていた。昨年度は、それらの表現型の詳細な解析と、局在を確認した。その結果、候補の一つであったSeptin2のRNAiはアクチンリングの形成を阻害すること、およびgenomicプロモーター下で発現させたSeptin2-GFPはアクチンとよく似たリングパターンを示すことが明らかとなった。Septin2のリング様の局在パターンは、アクチンリングによってアクチン結合分子であるSeptin2を集積させ、Septin2が細胞膜の曲率を上げることでさらにアクチンの集積を促すといったポジティブフィードバックのシステムを想起させるため、今後、その機能に注目する。
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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