2021 Fiscal Year Research-status Report
『オプス・ポストゥムム』の研究-フィヒテ、シェリング、『エーネジデムス』との関係
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18K00025
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Research Institution | Osaka Institute of Technology |
Principal Investigator |
内田 浩明 大阪工業大学, 工学部, 教授 (90440932)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | カント / 『オプス・ポストゥムム』 / 『エーネジデムス』 / シュルツェ / ラインホルト |
Outline of Annual Research Achievements |
2021(令和3)年度は、カントとラインホルト、および『エーネジデムス』の著者として現在知られているシュルツェを中心に研究を遂行した。 2020年度に「日本カント協会」から依頼を受けた共同討議における口頭発表の原稿に質問・指摘された箇所等に加筆・修正を行い、「日本カント協会」の機関誌にて、その成果を論文の体裁で活字として公開した。 当該拙論では、上記口頭発表で指摘された点や報告者自身で改めたく思った箇所を加筆・修正しつつ、シュルツェの『エーネジデムス』におけるカント・ラインホルト批判の要点を確認したうえで、『オプス・ポストゥムム』におけるカントの言説について論究した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初3年間で完了するはずであった研究が、2020年度と同様にコロナ禍において文献収集・文献読解が思うように行うことができず、学会等の発表も能わなかったため。
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Strategy for Future Research Activity |
シュルツェに関しては、やはり『エーネジデムス』の読解が中心になるが、それ以前の文献についても、できうれば射程に入れるかたちで研究を遂行するよう心掛ける。 ラインホルトに関しては、現在、新版の全集が公刊中であるため、その全集を時間の許すかぎり熟読し、『オプス・ポストゥムム』との関係をいっそう究明する所存である。
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Causes of Carryover |
コロナ禍のため、学会・研究会への出張旅費が一切なくなり、書籍等の物品費も思うように使用できなかったため。 次年度の2022(令和4)年度は、書籍等の物品費や状況が許せば国内旅費として本補助金を活用し、着実に研究を遂行する。
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Research Products
(1 results)