2022 Fiscal Year Research-status Report
『オプス・ポストゥムム』の研究-フィヒテ、シェリング、『エーネジデムス』との関係
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18K00025
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Research Institution | Osaka Institute of Technology |
Principal Investigator |
内田 浩明 大阪工業大学, 工学部, 教授 (90440932)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | カント / シュルツェ / 『オプス・ポストゥムム』 / 観念論 |
Outline of Annual Research Achievements |
2022(令和4)年度は、(1)『エーネジデムス』の著者として知られるシュルツェの、『エーネジデムス』以前の『哲学的な諸学問の摘要(Grundriss der philosophischen Wissenschaften)』(1788-1790)〔以下『摘要』〕や『理論哲学の批判(Kritik der theoretischen Philosophie)』(1801)にまで遡り、シュルツェとカント『オプス・ポストゥムム』の関係を中心に研究を進めるとともに、(2)18世紀ドイツにおける「観念論」ないしはそもそも「観念」のドイツ語訳に照準を定め研究を遂行した。 (1)については、シュルツェの上記著作が各々2巻本の大著であり、かつ先行研究も少ないため、『エーネジデムス』との関係を成果物として当該年度にまとめ上げることができなかったものの、両著作における観念論やカント哲学に対するシュルツェの立場をおおむね理解することができた。 一方、(2)については『オプス・ポストゥムム』についても注等で言及しながら、18世紀ドイツでは英語のideaが主としてBegriffと訳出されていることを、共著『観念説と観念論』において文献的に証示した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
当初3年間計画で完了するはずであった研究が、2020年度以来コロナ禍において文献収集が思うように捗らず、学会等の発表もできなかったため。
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Strategy for Future Research Activity |
シュルツェに関して、先の『摘要』と『理論哲学の批判』と『エーネジデムス』との関係をまずはまとめ上げ、そのうえで、『オプス・ポストゥムム』との関係の解明に努める。
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Causes of Carryover |
コロナ禍以来、学会・研究会への出張への機会が激減したうえ、書籍等の物品費も思うように使用できなかったため。 次年度の2023(令和5)年度は、書籍等の物品費に加え、状況が許すかぎり国内旅費として本補助金を活用し、着実に研究を遂行する。
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Research Products
(1 results)