2021 Fiscal Year Research-status Report
近代アジアと日本の女性の社会観の形成における国際教育修道会の影響に関する比較研究
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18K00082
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Research Institution | Shirayuri University |
Principal Investigator |
佐々木 裕子 白百合女子大学, 基礎教育センター, 教授 (60286888)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
市川 誠 立教大学, 文学部, 教授 (60308088)
大迫 章史 東北学院大学, 教養学部, 准教授 (60382686)
坂野 正則 上智大学, 文学部, 教授 (90613406)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 宗教教育 / 修道会 / 女子教育 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度に引き続き、新型コロナウイルスの世界的感染拡大が続いたことから、本研究の中心的作業として実施が予定されていた海外アーカイブ調査や国内面接調査は基本的に断念せざるを得ない事態となった。それに加え、海外研究協力者たちの属する関連大学及び大学病院の建物が超大型台風タイフーン・ライ(現地名:タイフーン・オデッサ)の被害で倒壊する事態となってしまったため、現地研究者たちもその復旧作業及び現地の被災者支援に追われ、本研究に従事することが実質上、不可能となった。とりわけインターネット等の通信関係インフラの被害が甚大であったため、想定されていたネットによる会議も難しい状況が続くこととなったが、通信環境がうまく整った時を利用して、断片的・部分的にではあるが打ち合わせを実施することができた。 一方、デジタル化を進めている資料整理作業においては、新型コロナウイルス感染症対策に関する入構制限等のため、外部のアルバイト要員による作業(機器及び資料が保管されている狭い研究室での長時間の打ち合わせや編集作業)がほぼ不可能となった。しかしながら、現物とのすりあわせをしないかたちでの調整作業を実施し、次年度への計画の見直しと共に見通しを立てることができた。なお、国内の研究協力者たちとの関連文献の翻訳案の検討及び修正に関わる議論などは、距離的な問題・年齢的な懸念などもあり、国内であっても対面で進めることはできなかったが、通信環境を工夫するなどして少しずつではあるが実施できた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
新型コロナウイルスの感染拡大及び海外研究協力者のいるフィリピン等での自然災害による被害により、本研究において中心的位置を占めていた海外調査のみならず、国内調査の実施、データのデジタル化作業が実質的に不可能となったため。
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Strategy for Future Research Activity |
ここにきてようやく沈静化の見通しがつく可能性が出てきたものの、新たな感染症の拡大予想などもあり、海外現地調査については厳しい見通しとなってきていることは否めない。この分野に関する資料は海外アーカイブであってもまだ未整理の部分が多く、現地の研究者との確認調査が必要とされるが、それらについては新型コロナウイルス及び新たな感染症の流行などの動向及び現地の状況を見据え、可能であれば実施したいと考えている。しかしながら現地の状況を鑑みて不可能である場合は、国内調査に全て切り変え(感染状況が落ち着いた時期を見計らって)実施することを考え、全体としては文献及び資料整理を中心とした研究への方向付けを検討している。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染状況の関係で当初予定していた海外・国内調査及びアルバイトによる作業が実施できず、すでに入手済みの資料などを中心に研究を実施したことによるもの。次年度はほぼ同じ目的で使用計画を立てているが、感染状況の見通しが立たないことから国内調査及び文献作業を中心に実施することを計画している。
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