2022 Fiscal Year Research-status Report
近代アジアと日本の女性の社会観の形成における国際教育修道会の影響に関する比較研究
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18K00082
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Research Institution | Shirayuri University |
Principal Investigator |
佐々木 裕子 白百合女子大学, 基礎教育センター, 教授 (60286888)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
市川 誠 立教大学, 文学部, 教授 (60308088)
大迫 章史 東北学院大学, 教養学部, 教授 (60382686)
坂野 正則 上智大学, 文学部, 教授 (90613406)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 修道会 / 女子教育 / カトリシズム / 女性観 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、日本の近代女子教育における女性観について、そのはじまりにおけるヨーロッパ、とりわけフランスの影響、及び、フランスやスペインなどアジア諸地域の女子教育ムーブメントにかかわっていた国際修道会とのかかわりで明らかにしようとするものである。 従来、収集されてこなかった資料についての現地調査は、昨年度に引き続き、調査地域の新型コロナウイルス感染がおさまらなかったため、不可能となった。とりわけ、これまでの調査研究でわかったところでもあり、本研究の教育思想交流の中心として据えてきた、スペインやフランスの私的アーカイブに収められているとされる日本の近代カトリシズムの学校教育に関する文献調査がかなわなかったことに加え、この分野における現地協力研究者の健康状態の悪化により、聞き取り調査がかなわなくなったことにより、調査研究の方向性を変える必要が生じた年となった。しかしながら、年度末にはアジア諸地域において文献を管理している中心的役割を果たす現地大学の研究者の来日により意見交換の場を持つことが可能となり、次年度に向けて補完的な研究調査の方向性について検討した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
何よりも、本研究の中心的パートであるヨーロッパの私的アーカイブに収められているとされる日本及びアジア関係文献調査が、現地協力者の突然の健康上の理由により不可能となったことによる。国内の聞き取り調査も同様に新型コロナウイルス感染症の影響により、実施が不可能となってきたのが非常に大きな理由である。アーカイブとは言っても、マイノリティな研究分野における文献整理はまだ手付かずである状況であるため、何らかの代替措置を取って調査・研究の方向性を変える必要が出てきている。
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Strategy for Future Research Activity |
スペイン・フランスの現地協力者の代替者を探し、アーカイブへのアクセスを試みる予定である。しかしながら、まだ新型コロナウイルス感染症はとりわけ高齢者にとっては難しい問題でもあるため、実際にどのようなアクセスが今後、可能か、検討を試みる。対面での調査をめぐるこの状況は国内においても同様であるため、すでに一部は文献調査に振り替えているものの十分ではないため、文献で補完できないものについての検討を行う。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染症に伴い、国内外の調査の実施が不可能となったため(調査対象者が高齢者が多いことから、施設の規程などにより不可能となった)。次年度についてはすでに国内に関して新型コロナウイルス感染症が五類に引き下げられたことに伴い、調査が可能となるため、代替対象者の検討も含めて実施する予定である。
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Research Products
(5 results)