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2018 Fiscal Year Research-status Report

日本におけるイスラーム法学の先駆者アフマド有賀文八郎;の原資料の研究と整理

Research Project

Project/Area Number 18K00089
Research InstitutionDoshisha University

Principal Investigator

四戸 潤弥  同志社大学, 神学部, 教授 (80367961)

Project Period (FY) 2018-04-01 – 2021-03-31
Keywordsアルマド有賀 / 日本人イスラーム教徒 / 日本とイスラーム / 中国革命 / 香蘭経翻訳 / 神戸モスク建設
Outline of Annual Research Achievements

-6月(1)アフマド有賀の孫である有賀誠一氏(カナダ在住)、大矢寛二氏などと間接、直接に連絡を取り、資料収集の準備をした。特に有賀誠一氏は祖父の宣教日記を保管すると共に、解読を行っており、研究者の質問に応じて、その部分を解読することを承諾してくれた。その理由はプライベートの箇所もあり、公開可能かどうかの判断が必要とのことであった。4-9月 神戸市再度山(ふたたびやま)外人墓地アフマド有賀の墓石を新しくすることが親族で決まり、9月3日に下見、11月3日に親族とエジプト人イマームの基で祈りと墓参がなされ、その際、有賀誠一の姉、御子息、御令嬢などと会うことができ、インタビューを行い、資料とした。9月中旬、北京大学でオマーン国イバード派国際学術会議が開催され、シルクロードと日本の関係性の中で、日本のイスラーム受容に触れ、アママド有賀を含める形で英語発表を行った。10-1月 11月下旬のエジプト・カイロ大学東洋研究所、同志社共催国際学術会議で日本のイスラーム受容と女性について発表し、イスラーム受容の系譜として発表を行った。1-3月 2月に東京大学東洋文化研究所と日本ムスリム協会共催の「クルアーン」シンポジュウムで、日本の翻訳系譜の中でのアフマド有賀訳の原本ノート存在について説明することができた。またアフマド有賀の第一資料を保存する有賀誠一氏(カナダ、オンタリオ州ハミルトン在住)を訪問し、資料を収集した。主として前期の日記の一部解読部分と、日本で二番目に建立された神戸モスクにアフマド有賀の貢献の証拠である神戸モスク登記資料を入手した。前者において長らく疑問であった北一輝、衆議院議長を務めた河野広中を通じた中国革命指導者孫文の秘書で、暗殺された宋教仁との関係が有賀誠一氏保存の日記から、上海市の競馬開催権独占権取得が、革命運動支援でなく、日中交易交流の中での接触が主たる理由であった。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

1: Research has progressed more than it was originally planned.

Reason

アフマド有賀が高橋五郎との共訳『クルアーン』である『香蘭経』が依拠した翻訳と、その本にいては考察を研究に含めること、また中国の公式『クルアーン』訳が坂本訳に依拠していたことと併せて、日中での『クルアーン』訳の検討が視野に入った。
資料収取においては前記のアフマド有賀の自筆日記解読が進展を見せ、疑問だった点が明らかになった。またアフマド有賀の墓石取り換えで、アフマド有賀の親族が一同に会した結果、アフマド有賀の親族の対する財政支援が具体的に明らかになると共に、アフマド有賀が財政支援によって親族の事業などが展開された状況が把握できた。親族は学問、芸術訪問で素養を積み、活動していること、一方では写真撮影事業や、外国との交易事業で財をなしたことなど、アフマド有賀が親戚の間で中核的存在であることを確認できた。
また大矢寛治氏がアフマド有賀と子孫たちの家系図を作成していたが、11月の新墓石祈りの儀式に参集した親戚たちの確認が行われ、信頼性の高い資料として入手できた。
中国北京大学で9月に開催されたオマーン国イバード派国際会議での発表において、日本におけるイスラーム受容について触れことができた。

Strategy for Future Research Activity

アフマド有賀と高橋五郎共訳『香蘭経』のPDFを進めているが、それと併行して、これまで日本語訳との比較を行い、そこにアフマド有賀の『クルアーン』理解とイスラーム理解を明らかにしていきたい。その前提として2019年2月開催された東京大学での『クルアーン』シンポジュウムの成果として、今年度2019年に日本のイスラームとクルアーン編集委員会編『日本のイスラームとクルアーン -現状と展望―』を共著で出版する予定である。

  • Research Products

    (6 results)

All 2019 2018

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results) Presentation (5 results) (of which Int'l Joint Research: 3 results,  Invited: 1 results)

  • [Journal Article] イスラーム法理学におけるハラールとハラーム2019

    • Author(s)
      四戸 潤弥
    • Journal Title

      シャリーア研究第

      Volume: 15 Pages: 1-38

    • Peer Reviewed
  • [Presentation] “Deepening Belief in Islam with the Divine's Directing of Virtue: An Examination of the ‘Three Fundamental Principles of Islam’ by Muhammad bin Abdul-Wahhab2018

    • Author(s)
      四戸 潤弥
    • Organizer
      hird Shin Buddhism-Christianity-Islam Trialogue: Salvific Action,Session 3: Amida’s Directing of Virtue: Grace, Justice, and Moral Life,A Muslim Perspective, Georgetown University, Washington,U.S.
    • Int'l Joint Research
  • [Presentation] 『クルアーン』ター八‐章20:1-35」2018

    • Author(s)
      四戸 潤弥
    • Organizer
      「タフスィール公開研究会」,拓殖大学、東京
  • [Presentation] 「イスラーム信仰深化構造とワッハーブ『三つの原理』」2018

    • Author(s)
      四戸 潤弥
    • Organizer
      日本宗教学会第77回学術大会、大谷大学、京都
  • [Presentation] “Silk Road od Japan via China in the 7th Century and the concepts of Grace, Islam, and Muslim in the Ibadi Doctrine”2018

    • Author(s)
      四戸 潤弥
    • Organizer
      The 9th Conference on Ibadi Studies Beijing University, Peking,China
    • Int'l Joint Research / Invited
  • [Presentation] The Japanese Women and the Relgious Thought in Japan2018

    • Author(s)
      四戸 潤弥
    • Organizer
      The 8th Confernce of the Religous Vaulues, Cario University
    • Int'l Joint Research

URL: 

Published: 2019-12-27  

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