2020 Fiscal Year Research-status Report
A Study on the Function and Development of Commercial Drama as a Modern Drama : Mainly on a Light Comedy and the Entertainment Industry
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18K00143
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Research Institution | Meiji University |
Principal Investigator |
中野 正昭 明治大学, 文学部, 兼任講師 (40409727)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 商業演劇 / 大衆演劇 / 近代演劇 / 興行 / 戦時演劇 |
Outline of Annual Research Achievements |
令和二年度はコロナウイルスの感染拡大対策により、研究計画の見直しと変更を行った。地方での資料調査を減らし、聞き書きはzoom等での対応可能な人物へ変更した。研究計画の変更はあったものの、研究実績としては著書(共著)二点、口頭研究発表二点、学位論文提出を行うことができた。 共著『演劇と音楽』(西洋比較演劇研究会編)では、野田秀樹『半神』をもとに劇中音楽の創造的使用について論じた。『演劇とメディアの20世紀』(神山彰編)では、明治~昭和戦後期の演劇の政治性、特に商業演劇での展開について論じた。これまで演劇と政治の関係は新劇を中心とするものが大半だったのに対し、本書ではこれまで顧みられることの少なかった商業演劇に注目することで、近代演劇としての商業演劇の位置づけにも触れることができた。 口頭研究発表は、前年度までの九州にわかの商業化を発展させ、山口県の籠寅興行部に関する研究発表を行った。これは当初は海外での国際シンポジウムの予定だったが、コロナ感染拡大の影響によりオンライン発表となった。また前年度につづき文部科学省「共同利用・共同研究拠点事業」演劇映像学連携研究拠点「栗原重一旧蔵楽譜を中心とした楽士・楽団研究」(研究代表:中野正昭)で公開研究会を開催し、エノケンこと榎本健一の舞台写真の考証に関する発表を行った。 さらに本年度は浅草オペラを研究テーマとする博士論文を提出し、学位を取得した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナ感染対策の影響で資料調査と聞き書きが予定より遅れている。特に地方での調査は調査機関が休館となるなどして延期を余儀なくされた。
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Strategy for Future Research Activity |
コロナ感染拡大による研究計画の変更は、令和三年度も必要と思われる。令和二年度と三年度の研究計画を再度調整し、変更が不要なものや実行可能な計画を優先して進めていく。また令和三年度は研究最終年度となるため、研究の取りまとめを進めていく。
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Causes of Carryover |
コロナ感染拡大により地方出張による資料調査を延期し、海外での研究口頭発表がオンラインへと変更となった。このため次年度使用額が生じた。次年度使用額に関しては、研究計画を再検討し、本年度全額支出する。
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