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2019 Fiscal Year Research-status Report

Contribution of Klaus Pringsheim (1883-1972) to Japanese Music Culture: Based on Analysis of His Letters

Research Project

Project/Area Number 18K00148
Research InstitutionShowa University of Music

Principal Investigator

酒井 健太郎  昭和音楽大学, オペラ研究所, 准教授 (60460268)

Project Period (FY) 2018-04-01 – 2022-03-31
Keywords書簡 / シャム / タイ / ラジオ / 国際放送音楽 / 呼び屋 / プロモーター
Outline of Annual Research Achievements

平成31・令和元年度(2年目)は主に以下の2トピックについて研究を進めた。
【シャムでのプリングスハイム(1937-39年)】 東京音楽学校の教師としての契約が満了した後、プリングスハイムはシャム(暹羅、現タイ)に拠点を移した。彼はシャム政府芸術局の顧問として、シャムに西洋音楽の学校を設立する計画に携わったとされるが、詳細は明らかでない。これについてシャム側文書の調査を、現地研究協力者を通じて試みた。プリングスハイムが公的な立場でシャムに赴いたとすれば、バンコクの公文書館に何らかの記録があるものと推測されるが、これまでのところ手がかりは得られておらず、調査を継続している。また、プリングスハイムの活動を取り巻く環境の一端を示すものとして、当時の日本とシャム・タイ間の文化交流について調査し、ラジオの国際放送に関しての調査結果を報告する原稿を作成した。
【日欧の音楽家を繋いだプリングスハイム】 プリングスハイムは、特に戦後の日本において日本とヨーロッパの音楽家の架け橋になったと推測される。しかしその実態はいまだはっきりしない。その事情を読み取れる資料として、プリングスハイムが欧米の音楽関係者等とやり取りした書簡等の資料を分析を進めた。またプリングスハイムの活動の前提条件の一つである、日本でのいわゆる「呼び屋」「音楽プロモーター」の活動の歴史を整理した。これについては、勤め先の研究会で口頭報告した。
【その他】 プリングスハイムおよび彼の活動に関わる一次資料の収集、調査をおこなった。その一部を用いた研究の成果を、学会で口頭報告した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

以下の事由により、本研究は計画より「やや遅れている」。
【資料等の制約】 (1)新型コロナ・ウィルスによる感染症が拡大したことにより、2月に10日間程度にわたり実施する予定であった一次資料(主に書簡)の調査を取りやめた。また(2)タイの公文書館での資料調査が当初の予想より難航している(同館の施設整備のための休館と、所蔵資料の一部の未整理・未カタログ化などによる)。
【時間的な制約】 研究者が勤務先で関わっている教育課程の人員が減り、同課程の運営により多くのエフォートを割かざるを得なくなり、本研究に振り向けるエフォートを削らざるを得なかった。

Strategy for Future Research Activity

資料調査・分析としては、プリングスハイムがやりとりした書簡の調査・分析、プリングスハイムの大阪ならびに上海の音楽界との関係に関する資料調査、シャム滞在期のプリングスハイムの活動に関するバンコクでの資料調査などをおこないたい。またプリングスハイムを知る人に対するインタビュー調査もおこないたい。
これらはいずれも新型コロナ・ウィルスによる感染症の状況によって実施の可否が左右されるため、状況を注視しながら適切に判断し、実施可能であるところから進める。ここまでの計画の遅れを取り戻すことは困難であるにしても、これ以上に遅れないよう取り組む。

Causes of Carryover

新型コロナ・ウィルスによる感染症の拡大や時間的な制約があったために、予定していた資料調査を実行できなかった。また、資料デジタル化用の機器の購入を予定していたが、機種の選定が難しく、実施できなかった。こうしたことにより、計画通りの予算執行ができず、次年度使用額が生じた。
次年度は、新型コロナ・ウィルスによる感染症の状況をみながら、国内外での資料調査・分析を進め、また必要な機器の整備をおこなうなど、与えられた予算を活用して、研究を進める。

  • Research Products

    (3 results)

All 2019 Other

All Journal Article (1 results) Presentation (1 results) Remarks (1 results)

  • [Journal Article] 1930-40年代のラジオ放送による日タイ交流に関する調査報告2019

    • Author(s)
      酒井健太郎
    • Journal Title

      日タイ言語文化研究

      Volume: 6 Pages: 175-187

  • [Presentation] 戦時下の唱歌普及の取り組みとその成果:唱歌《日本のあしおと》を題材に2019

    • Author(s)
      丸山彩、酒井健太郎
    • Organizer
      東洋音楽学会第70回大会
  • [Remarks] 酒井健太郎の倉庫「プリングスハイム研究」

    • URL

      https://sites.google.com/site/kensaka1974/pringsheim

URL: 

Published: 2021-01-27  

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