2020 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
18K00177
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Research Institution | Sojo University |
Principal Investigator |
関根 浩子 崇城大学, 芸術学部, 教授 (10553589)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | サクロ・モンテ / オルタ / 礼拝堂装飾 / 北イタリア |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、平成30(2018)年度から4年間、イタリア北西部の主要なサクロ・モンテの礼拝堂装飾の全体像と、装飾に携わった芸術家たち(彫刻家や画家、建築家など)の全体的把握、彼らのサクロ・モンテ間の移動の有無、影響関係を解明し、解明結果をできる限り視覚的、図式的に明示することを目的としている。 令和2(2020)年度は4年の研究期間のうち3年目に当たっており、当初の計画では2回海外渡航してピエモンテ州とロンバルディア州のドモドッソラやガッリアーテ、モンタ、ヴァレーゼ、アローナ、グィッファのサクロ・モンテを訪れ、礼拝堂や作品の現状確認や写真撮影、文献収集・閲覧、情報収集などを行う予定であった。しかし世界中に拡大した新型コロナ感染症のために一昨年の後半以降一度も渡航できておらず、研究計画を大幅に変更せざるを得なかった。そして国内で可能な研究や作業、具体的には既に収集済みの文献や新たに入手できた文献の精読を例年以上に進めようとしたが、初めてのリモート授業の準備や採点・評価をはじめ、遠隔を実施するための操作の習熟、その他抱えている諸々の担当業務のために思うようには進められなかった。 令和2年度の研究としては、昨年度のクレアのサクロ・モンテに続き、オルタのサクロ・モンテの礼拝堂装飾の全体像や装飾に従事した芸術家たちについての把握・整理を試みた論考の執筆・活字化と、それをさらに一部補完して行った研究会(アルプ史研究会/科研費基盤研究(B)「中世アルプス地域の空間的・社会的モビリティ」共催研究会)での成果発表が実績として挙げられる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
4年間の研究期間のうち3年目に当たる令和2年度は、申請時の予定では2回渡航してピエモンテ州とロンバルディア州のドモドッソラやガッリアーテ、モンタ、ヴァレーゼ、アローナ、グィッファのサクロ・モンテを訪れ、礼拝堂や作品の現状確認や写真撮影、文献収集・閲覧、情報収集などを行う予定であった。しかし、一昨年の後期以来一度もイタリアに渡航できず、北西イタリアでの再調査・現状確認や写真撮影、現地での文献閲覧・収集ができなかった。 また、国内にいて可能な文献の収集や、収集した文献の精読を例年以上に進めようと思っていたが、初めての遠隔授業の操作の習熟や、同授業の準備・評価、さらに抱えていた諸々の業務のため、予定していたほどには国内の研究も進められなかった。 従って総合的に「やや遅れている」と判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
4年間の研究期間のうち2年目に当たる令和元年の後半から欧米だけでなく日本でも新型コロナのパンデミックが深刻となり、令和2年度も海外渡航は不可能な状態であった。そして最終年度に当たる令和3年度に入っても感染が収束しないどころか、変異株が猛威を振るい始めており、当面渡航不可能な状態が続くことが予想される。 従って、西洋(イタリア)を研究対象としている報告者の場合、今後の感染状況の変化に注意しながら、国内で可能な範囲で文献収集に努め、遠隔による成果の口頭発表や論文の執筆・活字化を中心に進めるしかないと考えている。また、次年度渡航できる可能性が見えてくるようであれば、研究期間の1年延長を申請し、コロナ禍で実現できなかったサクロ・モンテ群における現地調査や情報収集、写真撮影、文献閲覧・収集などを実現させたいと願っている。
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Causes of Carryover |
次年度使用額が生じた最大の理由は、新型コロナ感染症のパンデミックにより、当初計画していた海外渡航による現地(北西イタリア)調査が一昨年の後半以来、一度も実施できていないためである。また、他県への移動すら自粛を要請され、学会等もリモートで開催されているためでもある。令和3年度も、感染力を増した新型コロナの変異株が世界的に拡大し、国内ですら移動の自粛を余儀なくされている現状では、渡航による現地調査を敢行することは難しいかもしれない。令和3年度は研究の最終年度に当たっているが、もし渡航を実現できず、令和4年度に海外渡航が許可される可能性が出てくれば、研究期間の1年延長を申請せざるを得ないと考えている。令和3年度も、令和2年度同様、国内並びに世界の感染状況の推移に注意しながら、国内で可能な研究を進める予定である。
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Research Products
(3 results)