2019 Fiscal Year Research-status Report
障害者の芸術表現をoperaにする社会システムの研究:社会的排除の克服にむけて
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18K00207
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
川井田 祥子 鳥取大学, 地域学部, 教授 (40567632)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐々木 雅幸 同志社大学, 研究開発推進機構, 嘱託研究員 (50154000)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 障害者 / 社会的包摂 / 表現活動 / 承認 / well-being |
Outline of Annual Research Achievements |
表現活動を仕事として位置づけ、先駆的に障害者の新たな仕事を生み出している事業所(「カプカプ」(横浜市)、「アートセンター画楽」(高知市)、「ぬかつくるとこ」(岡山県都窪郡)、「SWING」(京都市))などを訪れ、インタビュー調査を実施した。また、精神障害者をプロの俳優に育成して演劇活動を展開しているイタリアの「アルテ・エ・サルーテ」劇団を訪問し、イタリアの精神医療改革の歴史的背景や社会的協同組合の位置づけについて調査を実施した。加えて、2012年ロンドン五輪の文化プログラムの主軸の一つであった「アンリミテッド」プロジェクトに関する文献調査を実施し、イギリスにおける障害者運動の歴史とアート活動との関連について考察した。 上記の研究成果として以下のとおり、2冊の共編著への論文掲載、1冊の単著を刊行した。①佐々木雅幸・敷田麻実・川井田祥子・萩原雅也編著『創造社会の都市と農村:SDGsへの文化政策』水曜社、2019年7月(川井田祥子「包摂型社会の具現化に向けて」287~303頁)、②川井田祥子『障害者と表現活動:自己肯定と承認の場をはくぐむ』水曜社、2020年3月、③野田邦弘・小泉元宏・竹内潔・家中茂編著『アートがひらく地域のこれから:クリエイティビティを生かす社会へ』ミネルヴァ書房、2020年3月(川井田祥子「アートで変える関係・仕事・地域」115~131頁)
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
国内外での調査を実施し、成果を単著のみならず書籍刊行によって公表できたから。
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Strategy for Future Research Activity |
拙著をふまえた研究会などを実施し、多面的な視野からの批評を頂戴することにより、考察を深めていく。
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Causes of Carryover |
研究会を開催する予定であったが、日程調整がうまくできなかったために次年度へ繰り延べとなった。次年度は研究会を開催し、ゲストも招聘して議論を積み重ねていく。
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Research Products
(3 results)