2019 Fiscal Year Research-status Report
The interaction and develipment of artistic anatomy education -Through the comparison with the education in Germany, UK, USA and NZ-
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18K00227
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Research Institution | Tokyo National University of Fine Arts and Music |
Principal Investigator |
宮永 美知代 東京藝術大学, 美術学部, 助教 (70200194)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 正裕 東京医科大学, 医学部, 主任教授 (00232471)
木下 史青 独立行政法人国立文化財機構東京国立博物館, 学芸企画部, 上席研究員 (20321549)
岩井 治樹 鹿児島大学, 医歯学域歯学系, 助教 (30452949)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 美術解剖学 / 教育 / 比較解剖学 / 動物 / 人体 |
Outline of Annual Research Achievements |
1. 造形表現された顔の非対称性についての研究の一端を「顔の左右対称と非対称の美しさ」としてBiophilia,電子版No.29(vol.8 No.1)「特集 からだの対称性・非対称性」に掲載された。全体のコーディネートは伊藤による。(伊藤、宮永) 2. 現生人類の出アフリカの後、西ユーラシアで共存したネアンデルタール人の頭蓋をテーマとした作品を「私たちの来た道」として北海道情報大学で行われたフォーラム顔学2019にて、展示・解説した。(宮永) 3. 「美を美術解剖学から考える 体幹にある美」として10月に第44回日本香粧品学会教育セミナーでの招待講演を受けた。その準備過程において、高齢女性がモチーフとなった造形の収集とこれをテーマに考察する意義があることに気づくことができた。 4.日本図学会2019年度秋季大会(11月)において、美術解剖学から見た絵巻物の人物表現に関する口頭発表を行った。図学と美術解剖学はともにルネサンス期に発祥した学であり、本発表では、構図論の中に解剖学的人体を付置することに新規性を見いだすことができた。(宮永) 5. ドイツのM.Zoller やI Garshkeらとの交流から、美術解剖学の重要な視点として比較解剖学があった。日本においても人体と動物体との構造比較は、系統発生的に人体をより深く知ることに繋がり、教育としては特に重要であり、これに関する動物美術解剖学の書を前作を基に準備を始めている。Otago Univ.の美術解剖学研究者 L.Baillieとは触覚の重要性についてともに研究を進めており、また、手の神経解剖学的なアプローチで、岩井らが研究を進めている。(宮永、木下、岩井)
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
1. 研究代表者の家族の介護に加え、自身のインフルエンザ等の体調不良の期間があった。 2. 予定していた韓国での研究会が中止となった。3. COVID-19による海外への渡航制限により、調査のための海外への渡航の自粛を余儀なくされた。
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Strategy for Future Research Activity |
1. 美術解剖学の比較解剖学的側面に焦点を当てた書を準備する。 2. Otago 大(NZ)のBaillieとの手と触覚についての研究を進展させる。 3. COVID-19による渡航制限等の状態にもよるが、ドイツや北米の研究者らとも連携した研究をする予定である。 4. 国内での美術解剖学研究をさらに進める。
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Causes of Carryover |
本年度まで新学術分野での研究と2件の研究を抱えており、研究のための出張経費をある程度支出を抑えることができた。これらについては来年度以降の旅費として考えている。
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Research Products
(4 results)