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2021 Fiscal Year Research-status Report

多角的視点から伝統技法「截金」の起源を追う

Research Project

Project/Area Number 18K00228
Research InstitutionTokyo National University of Fine Arts and Music

Principal Investigator

並木 秀俊  東京藝術大学, 学内共同利用施設等, 准教授 (00535461)

Project Period (FY) 2018-04-01 – 2023-03-31
Keywords文化財 / 伝統技法 / 古代ガラス / 保存修復 / 金箔 / 截金
Outline of Annual Research Achievements

本年度は引き続きコロナの影響もあり海外調査を含めた研究が進められなかった。特に調査対象作品に挙げていた、ロシア・プーキシン美術館に所蔵されている作品が、戦争の影響もあり、調査不可能となってしまったと考えてよい。截金とスクラッチング技法の転換点となる作品でもあり、重要視していたため本研究にとても影響ある事態となった。
しかし、昨年度に引き続き発表は続けておりスペインで開催れた国際ガラス史学会(AIHV)に参加し、これまで進めてきた研究発表を行った。昨年度に引き続き、この発表ではアフガニスタンのべグラムから出土したガラス製の水差しを中心に行っているが、昨年度まででは説明しきれていなかった截金にかかわる箇所をより重点をおいて発表した。
この回でもこれまでに制作してきた3DCGを多用することでより破損や欠損前の状態が見やすくなり、この研究の重要性をガラス研究者に提示できたと考える。本学会での発表は学会誌に掲載予定である。
その他に、日本で開催れたヘレニズム~イスラーム考古学研究会にも参加した。こちらは日本での開催ということもあり、これまでに行ってきたガラスにおける截金技法の変遷とシルクロードとの関連を含めた全般の発表をし、截金の起源や伝播と関係のある研究者たちと交流することができた。
これまで、3DCG再現のみを進めてきたが、3Dプリンターで実際にデータを立体プリントし、そのものに截金をすることで映像ではなく実物による再現も可能になってきた。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

昨年度と同様に海外調査ができない状況な上、戦争の影響もありロシア方面の作品に関して今後研究できなくなったことを考え、完全に除外しなければいけない状況になった。計画で記載している日本につながるシルクロードの伝播をたどる研究については難しい状況になってきている。

Strategy for Future Research Activity

今年東京国立博物館で開催された展覧会で、日本の截金の起源と深く関係が考えられる作品が展示された。調査した結果、截金作品であることは間違いなく、この作品の詳細な調査を含めて進めることを念頭に考えている。
そして、ヘレニズム~イスラーム考古学研究会で発表されていた出土したものにも、截金作品と考えられるものが出てきておりこちらも調査を進めていきたい。
また、これまでに行ってきた3DCGの再現に加え、動画などの制作でより研究を理解しやすくし、多くの人に伝えられるコンテンツ作りも進めていく予定である。

Causes of Carryover

コロナおよび戦争の影響を受け海外調査が行えなくなり計画を変更することとなったが、今後は渡航が改善することを期待している。
また、引き続き3DCGの制作とコンテンツ制作、学会発表を中心に計画を進めていく。

URL: 

Published: 2022-12-28  

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