• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2019 Fiscal Year Research-status Report

Proposal for new decorating method to Arita porcelain – Development of luminescent crystalline glaze-

Research Project

Project/Area Number 18K00239
Research InstitutionSaga University

Principal Investigator

渡 孝則  佐賀大学, その他部局等, 理事 (10136541)

Project Period (FY) 2018-04-01 – 2021-03-31
Keywordsウィレマイト / 結晶釉 / 発光
Outline of Annual Research Achievements

本研究では亜鉛結晶釉 (Willemite結晶 (Zn2SiO4)) において, 平成30年度の議論を基に磁器素地に穴をあけずに、シード材(ZnO+陶土)を表面に塗布する方法による結晶成長に成功した。結晶の成長温度が成長速度及び結晶形態に及ぼす影響を調べた。また、Mn発光結晶の形成について、シードより釉薬への添加が良いことが分かった。結晶成長温度を1050~1200℃まで50℃刻みで変化させ、結晶の大きさ及び形状を調べた。1100℃及び1150℃で最も大きく成長し(3時間で16mm)、前者では円盤状結晶と針状結晶が混在した組織、後者では針状組織となった。これは高温ほど結晶がガラスへ融解し易いためと考えられる。各保持温度で得られた結晶の配向性を調べた処、1050℃では粒状結晶からなっていたため配向性は認められなかったが、1100℃及び1150℃では(hk0)面の強い配向が認められた。これまではシード材である(ZnO+陶土)へのみMnOを添加していたが、この場合には発光強度が中央で最も強く、結晶周辺では殆ど認められなかった。そこで、今回の実験ではこれ以外にMnOを釉薬へ配合した実験も行った。254nmの紫外線照射下で、Willemite結晶自身も薄い緑色の発光を示した。ただし、装飾には利用できない。シード材に混合した場合には昨年と同様に結晶内で発光強度が低下した。一方、釉薬にMnOを乳鉢混合した場合には結晶が2~3mmしか成長せず、添加MnOが成長阻害材となっていることが分かった。なお、この結晶は緑色発行を示した。ただし、(釉薬+MnO粒子)混合物をボール見る粉砕・混合すると成長阻害効果は認められず、16mmの結晶が得られた。MnO添加量は0.3mol%が適切で、多くすると結晶成長阻害が認められた。この結晶は均一に強い緑色発光を示し、実用へ一歩近づいたと考えられる。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

昨年度の報告書で予定していた実験を行い、簡便なシード材添加により均一緑色発光結晶の成長に成功し、さらに成長条件の影響も明らかにした。

Strategy for Future Research Activity

これまでWillemite結晶 (Zn2SiO4)について研究し基礎データが得られたので、研究例のないDiopside結晶(CaMgSi2O6)について検討する。Diopside結晶はCaとMgの2つの置換サイトを持つため、Mn以外の遷移金属や希土類金属の置換による、発光色の変化や蓄光特性が期待できる。シード材(ZnO+陶土)は磁器表面に塗布し、MnOは釉薬に添加する方法について検討する。

Causes of Carryover

年度末に学会発表を予定していたが、新型コロナウイルスのため発表が中止となり、予稿集が発行されたため。

  • Research Products

    (1 results)

All 2020

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] 結晶核ペーストを用いたα-Zn2SiO4結晶の釉中での成長挙動と蛍光特性2020

    • Author(s)
      梅野 翔太
    • Organizer
      公益社団法人日本セラミックス協会 2020 年年会

URL: 

Published: 2021-01-27  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi